SWING

NYOS RS

Rock Solid flight

ハイエンドBクラス機として高評価のニオス
オリジナルの安全技術ラスト（RAST）搭載をはじめ
多くの最新技術を盛り込んだ二オスRSとしてアップデートされた！

安全装備RAST（＝Ram Air Section Tech

RSはRock Solid flightを指している。それはRAST（※ラスト）を搭載していることにより『岩のようにしっかりとした翼で潰れることなくフライトを楽しめる』という意味だ。スイングはこのラスト・テクノロジーを20年に渡り研究しノウハウを蓄積してきた。
最大の効果はフライト中に非常に高められた内圧によりコアセクションが固く保たれ、トレーリングエッジまでの大きく翼が折れる致命的な潰れが起こらないということだ。ラストは明確に事故を減らすテクノロジーといえる。ラストのようなギミックは疑心暗鬼の目で見られやすく、そのデメリットを見つけたくなるものだが、そのような声は世界中どこからも聞こえてこない。実際、ラストのライセンスを取り入れたいと、効果を認めた現段階で4社のメジャーパラグライダーメーカーがスイングへ申し入れているということだ。

基本構造

ライズアップ時にはコアセクションの内圧の高まりが遅れることでリフレックスプロファイルとなり、シューティング（前被り）することなく頭上まで素早く上がってくる。フォローや弱い風でも効果は同様で、ライズアップはスムースだ。
フライト中にはコアセクションがパンパンに高い内圧となり、リーディングエッジとトレーリングエッジ上下面など随所にわたって取り入れられた3Dシェーピングの効果と相まって、しわのない翼表面が形成され高性能を生むものとなっている。低速時にはブレークコード付け根のリーフィングシステムの効果もあり、ブレークコードを引き込んでも翼後縁の形成が滑らかに保持され、低速の効きがよいものとなる。
ラスト以外にも二オスRSには多くの最新テクノロジーが搭載されている。エアインテーク部分は形状記憶合金ニチノールにより繊細に成型される。ニチノールはナイロンロッドに比べ細く、より緻密で正確に形状を保つ。繊細なイメージのニチノールだが、たたむ際には全く気を使う必要がなく、端からくるくる巻いてたたんでもOKだ。
ライザーは細めの12mmテープを使用、翼端折りライザーとCハンドル（またはCステアリング）を備えた5本で構成される。アクセルはボールベアリング内臓でとても軽く動作するロンスタン製プーリーとキックダウンシステムを備えている。

フライトフィーリング

ライズアップは、ニチノールロッドによって前縁が軽く仕上げられたためか速く軽い。ピッチ安定もよく、ほとんどシューティングを気にすることなく、頭上で自動的に安定する。助走すると翼全体のラム圧が高まり、助走距離が長くなったり、不自然なタイムラグを感じることなくテイクオフできた。
翼自体の性能は高い。それは離陸してすぐに感じられる。EN認証はBクラスであるが、滑空性能は明らかにクラスを超えている。トリム速度は38km/h（Sサイズ・テイクオフウエイト90kg）でアクセルを踏み込むことで50km/hオーバーまで滑らかに加速。二オスRSの高性能の要因は、ラストによってパンパンに高めた内圧により翼表面を滑らかに仕上げたことも効いているようだ。
アスペクト比は実測5.7（投影4.2）と前モデル・二オスから変わらずコンパクトだ。そのため、旋回性は滑らかだ。センタリングなどのバンク角のコントロールが行いやすく、機敏すぎることなく多少乱暴に扱っても揺れが少なくターンできる。

コンフォート・パフォーマンスクラス！

二オスRSは、例えれば精密で精巧なつくりであることもあり、ロールスロイスのようにずっしりとした乗り心地で安定性を強く感じる。ラストに守られて、安心して高性能を楽しめ、その性能はXCフライトも軽くこなすレベルで、これからステップアップを目指すパイロットや十分な経験を持っているXCパイロットをも満足させるものだ。
何より安全性を最優先してパラグライダースポーツを楽しみたいパイロットにとって、二オスRSという選択は間違いないものとなるだろう。

REPORT：Satoshi MEGURO