
SWING
ASTRAL 7
驚異的に潰れにくい
クロスカントリーウイング
1986年からパラグライダー開発を行ってきたスイング社が「史上最高のアストラル」と絶対の自信を持って市場に送り込んだ、EN-Cクラスのクロスカントリーウイング、アストラル7。最新の技術革新と実戦での証明を重ね、新しいトレンドとなる翼として完成された。
ニューテクノロジー
スイングは、アストラル7の開発にあたり13ものプロトタイプをつくり、200時間、3600kmに及ぶクロスカントリーフライトを実践し、比較・チューニングを繰り返してきた。ドイツらしい論理的で緻密なスイング開発チームの開発手順に、さらに細かい点まで、時間をかけて検討してきたという。
実測値6.4というハイアスペクト比は投影では4.57とし、前モデルからの安定性を高める『HAT』(=High Arc Technology/ハイアーチテクノロジー)を継承。さらに翼前縁を画期的に硬く仕上げる『FT』(=Flame Technology・フレームテクノロジー)が加えられている。これは、ナイロンスティックとマイラーテープで翼前縁の形状に合わせボックスをつくり、そのボックスのほぼ中心にベントホールを設けるというもので、前後(コード)方向をナイロンスティックで、横(スパン)方向をベントホールによる空気の筒で硬さをつくっている。
ライン取付け位置は全体的に後方へ移動された完全な3列ラインに。それにより、実に18.5%に相当する60m(24サイズ)もライン総使用量を減らすことができた。この空気抵抗の軽減は0.5ポイントの滑空比の向上につながったという。
コンパクトな旋回性
ライズアップは軽く、ストレスは感じない。ただし、初めてLTF/EN-Cクラスの翼に乗るパイロットにとっては、速く翼が上がってくるという印象を持つと思うので、ライザーを引く手の動きを少しゆっくりとする等の対応策は必要だと思う。
直線フライトはスピードの乗りと左右への安定感が良く、ラフな風の影響が少ない。そのままサーマルソアリングへ移行してみた。強いサーマルでもノーズをあおられる感じがなく、安定してセンタリングへ導入できた。強い体重は必要なく、ブレークコードの効きの良さを活かして、スムースにサーマルへ切り込んでくれる感じでセンタリングを継続できる。
独特な旋回フィーリングをアストラル7は持っている。あたかも翼内側(翼端から4分の1付近)に旋回中心があるような、ハイアスペクトを全く感じないコンパクトな旋回性なのだ。そのため、弱くて小さいサーマルも拾いやすく、もちろん強いサーマルでも潰れにくさから安定してソアリングを行える。
ランディングについては、機体性能がかなり向上しているため、やや低めのファイナルアプローチから馴らしていった方が良さそうだ。
新しい景色に出会いたいパイロットに!
機体性能から考えると、日本では1日に2時間程度のフライトを楽しむようなパイロットに適しているものと思う。そして、余裕を持ってXCフライトを楽しみ、この高性能のおかげで今まで以上に広い空域に出かけ、新しい空と景色に出会いたいと考えるなら、これ以上適した翼はないだろう。
(REPORT: Satoshi MEGURO)
SPEC INFORMATION
サイズ | 22.XS | 24.S | 26.M | 28.L |
セル数 | 57 | 57 | 57 | 57 |
翼面積(投影)㎡ | 20.34 | 21.62 | 22.89 | 24.16 |
翼面積(実測)㎡ | 24.00 | 25.50 | 27.00 | 28.50 |
翼幅(投影)m | 9.64 | 9.93 | 10.22 | 10.50 |
翼幅(実測)m | 12.39 | 12.77 | 13.14 | 13.50 |
アスペクト比(投影) | 4.57 | 4.57 | 4.57 | 4.57 |
アスペクト比(実測) | 6.40 | 6.40 | 6.40 | 6.40 |
機体重量 kg | 5.10 | 5.40 | 5.75 | 6.05 |
飛行重量 kg | 70-90 | 80-102 | 90-110 | 100-125 |
最小沈下速度 m/s | 1.05 | 1.05 | 1.05 | 1.05 |
速度(trim/max)km/h | 39-40/53-53 | 39-40/53-53 | 39-40/53-53 | 39-40/53-53 |
安全規格(LTF/EN) | C | C | C | C |
価格(税込) | ¥535,500 | ¥535,500 | ¥535,500 | ¥535,500 |
[製造元]SWING/ドイツ
[輸入・販売元]ヘリグライド(株)
[URL]http://www.heliglide.com/