
SWING
ARCUS RS
RAST=ラムエア セクションテクノロジーが
パラグライダーの未来を変える!
1999年にリリースされたアルカスは
高性能と高い安全性のバランスが多くのパイロットに認められ
パラグライダーマーケットのマイルストーンとして君臨し
常にパラグライダーのあるべき方向性を示して進化してきた。
そして、ここに第8世代のアルカスRSがリリースされた。
多くの最新装備を備えたアルカスRSをみてみよう。
RASTによって安全性を再構築
スイングオリジナル技術のRAST(ラムエア セクションテクノロジー)は、翼内部を前後に仕切る壁を設けたシステムで、2つの大きなメリットをもたらしている。
1 パラグライダーにおいてもっとも深刻なリスクといえる大きな翼の潰れがなくなる。これは翼後方の気室の内圧によりトレーリングエッジまで大きく潰れないように機能する。
2 ライズアップがシューティングや潰れがなくスムースに行える。たとえフォローでも翼前方の気室に素早くエアーが蓄えられ早くスムースに立ち上がり、頭上にきてからは翼後方の気室の膨らみが穏やかにブレーキング効果を持ち、シューティングを抑制する。
空気の逆量を抑えるより強いバルブを装備し、後縁部分をさらに固くするようアルカス専用チューニングが施されたラスト2.0を搭載した。テイクオフ〜フライト〜ランディングというすべての場面で翼の大きな変形を制御し、パラグライダーの安全性を大幅に向上させた。
際立つ丁寧なつくり込み
リーディングエッジとトレーリングエッジには3Dシェーピングを施し、コード方向へ約20%に設定されたミニリブは縫い目が翼上面にでないように仕上げられている。しわのない滑らかな翼表面により高速・低速域がともに充実した。
12mm幅のレーシーなライザーとカラビナの接続部分はグリーンとレッドというように左右色分けされ、同社のハーネス・リバース2のカラビナ接続部も同様に色分けされ、取付けミスをなくすための配慮がされている。もちろんAライザーも2つに分けられ、翼端潰しライザーも装備。ブレークコードグリップのライザー同様左右色分けされ、持ち間違えが無いよう配慮されている。
的確さと寛容さ
アルカスRSは前モデル比で約7%翼面積が小さく、トリム速度は38km/hと速めの設定。アクセルシステムは軽く踏み込め、快適で気持ちの良い加速感で50km/hオーバーまで余裕で達する。アスペクトレシオ(実測)5.25から想像される通り、タイムラグ無く機敏に動いてくれる操作性は、的確で思い通りのターンをコーディネートできる。深く引き込んでいくと徐々に重くなり、さらにストール直前はラストにより後縁部分に蓄えられている空気が逆流することがないため実に重く警告と感じるレベルのものだ。
降下手段は翼端潰し、Bストール、スパイラルとそれぞれ使いやすい。さすがに翼端潰しはアルカスらしく、潰している最中も回復しようとする力を感じる。もちろん特別な操作不要で素早く回復する。Bストールは引き込みこみこそ重いが、安定して降下できる。
パラグライダーの楽しさを再発見
中・上級機と変わらないトリム速度と浮きの良さ・正確なコントロール性・幅広い許容性を備え、2機目へのステップアップとしてはもちろん、経験豊富なパイロットも満足できるレベルの機体に仕上がっている。Bクラスというカテゴリーにとらわれることなく、パラグライダーそのものを楽しんでほしい。
(REPORT:Satoshi MEGURO)
SPEC INFORMATION
サイズ | S | M | L |
セル数 | 42 | 42 | 42 |
翼面積(投影)㎡ | 20.7 | 23.3 | 25.9 |
翼面積(実測)㎡ | 24.0 | 27.0 | 30.0 |
翼幅(投影)m | 9.1 | 9.7 | 10.0 |
翼幅(実測)m | 11.2 | 11.9 | 12.3 |
アスペクト比(投影) | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
アスペクト比(実測) | 5.25 | 5.25 | 5.25 |
機体重量 kg | 4.6 | 5.0 | 5.4 |
飛行重量 kg | 70-95 | 85-105 | 95-115 |
速度(trim/max)km/h | 47/38 | 47/38 | 47/38 |
安全規格(EN/LTF) | B | B | B |
価格(税別) | ¥460,000 | ¥460,000 | ¥460,000 |
[製造元]SWING/ドイツ
[輸入・販売元]ヘリグライド(株)
[URL]http://www.heliglide.com/