
SUPAIR
DELIGHT 4 SPORTS
Fly High、fly far!
人気のディライト3が4年の熟成期間を経てリニューアル。
テールフィンのスポーツと従来型のスタンダード
2モデルからチョイスできる!
独自の進化を続けるディライトシリーズ
2012年レッドブルエックスアルプスに向けた軽量ポッドハーネスとして、初代ディライトは登場した。
レッドブルエックスアルプス専用のポッドハーネスは、より軽くよりコンパクトにと進化を遂げていくが、ディライトは独自のポジションを築いてきた。2016年には、一般パイロット向けに使い勝手と汎用性を形にしたディライト2が登場。今日に続くディライトシリーズの基本的な構造、デザイン、コンセプトは、このモデルで確立された。
2018年に細部の見直しが行われ、背面に硬質プレートを追加したディライト3がリリースされた。これによりハードコンディション下の一体感と操作性が向上した。
そして2022年。ディライト3が4年ぶりにフルモデルチェンジを受けた。4年のロングライフだったのは、やはり根本的に手直しすべきところがほとんどない完成の域にあったということだろう。スープエア社がどんな部分に手を加えたかが、気になるところだ。
真面目に正常進化
筆者は歴代のディライトシリーズを乗り継いで来ていて、ディライト3に大きな不満がないパイロットであることを伝えておこう。
早速、手元に届いたディライト4スポーツをチェックしよう。ハーネスとしての骨格は継承し、従来型のディライト4とテールフィンを装備したディライト4スポーツの2タイプを選べるようになった。共に空気抵抗の係数は改善されているとのことだが、テールフィン装備のディライト4スポーツは、見るからに抵抗が少なそうだ。
ハーネスの基本のシステム、逆三角形のゲットアップシステムは従来モデルと変わらない。小さいながらカーボンシートボードも同じだ。新たに安全装備としてポッド装着の手順の中に、ベルトの装着忘れによる事故を防ぐための落下防止システム(耐荷重450kg)が追加になった。ウィチャード製のスナップシャックルを装着しないと、ポッド右半分とフロントコンテナが装着できない構造になっている。
プロテクションは硬めのフォームタイプに変更になった。背中部分には40mm、シート下には60mm×2(120mm)が装備される。以前は160mmのバンプエアだったが、薄くなっても同等の衝撃吸収性能を持っている。特徴的なのはシート下のプロテクションが2 枚合わせになったことで、収納時に下側1 枚を足側に展開して厚みを60mmにすることができる。シート背面がペッタリ倒せることもあって、収納時の厚みが驚くほど薄くなった。
さらに緊急時のシュリンゲとカラビナが標準装備になり、左腿横の専用収納スペースに収まっている。
長く使えるための工夫も
ポッドの内側はベルトの取り回しが大幅に変更され、ポッド下側の長さ調整ベルトが腿下から腿上に変更された。ポジションをセッティングする際、ハーネスから一度も降りなくてもポジション出しができるのが嬉しい。足入れ時に邪魔にならないように、カバーも装着されている。下面内側には長さ70cmほどの塩ビのボードが挿入(交換可)され、耐久性も向上している。
ディライト3では破損時にパーツとして交換できたポッドだが、ディライト4では簡単に取り外しできなくなった。これは設計を見直し修理工場で簡単に交換できる仕様になっているとのことなので、安心してほしい。テールフィンも同様の配慮になっている。
フロントコンテナも大型になり、計器や携帯電話の装備スペースにも余裕ができた。フライト中に充電するための外部バッテリーの収納ポケットなども、巧妙な作り込みだ。パラシュートコンテナとハンドルも設計が見直され、ハンドル装着時にラインや工具を使わず簡単に収納することができるようになったのも好材料だ。
ディライトシリーズは完成形へ!
基本の骨格がディライト3をモディファイしているので、いつも通りロールが少なくヨーとピッチが非常に安定している。この特性はクロスカントリーフライトに最適だ。アクセルを使用すると、テールフィンの効果なのだろう、スムーズな加速を得られる。
シート下と背中部分のプロテクションの強度が上がったこともあってか、ハーネス全体の剛性感が上がり、まるでバケットシートに座っているようだ。シートボードの効果もあり、ウエイトシフトに対する反応がさらに気持ち良くなっている。
ディライト3の剛性をアップし、テールフィンを装備し滑空性能が向上。さらに安全装備の充実、調整のしやすさ、コンパクトに畳める収納の効率化など、ディライト4は完成の域に達した。
(REPORT:Satoru MAEDA)
SPEC INFORMATION
サイズ | S | M | L | XL |
身長 | 155-170 | 165-180 | 180-190 | >190 |
体重kg | 50−75 | 70-85 | 80-100 | 95-120 |
最大積載重量 kg | 130 dNa (約130 kg) | |||
ハーネス重量 kg | 3.62 | 3.77 | 4.09 | 4.17 |
ストレージポケット容量 L | 21 | 22 | 27 | ー |
シート下ポケット容量 L | 5 | 5 | 5.5 | ー |
価格(税込) | ¥265,000(ノーマル¥240,000) |
[製造元]SUPAIR/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]https://www.falhawk.co.jp