SKYPARAGLIDERS

APOLLO

ハイブリッド・シャークノーズと滑空比10+
最新EN-Bパフォーマンズグライダー

チェコの老舗ブランド、スカイパラグライダーズから、滑空比10を超える、高性能EN-Bクラスグライダーがリリースされた。これまでにない、シャークノーズのプロファイル、軽さと性能と耐久性の最適なバランスをとったマテリアル選択、そして、絶妙なライン素材のコンビネーション。高品質のグライダー作りにこだわりのあるスカイパラグライダーズだからこそ実現できたのが、この「アポロ」である。

3Dシェイプのハイブリッドシャークノーズ

今回のアポロから新たに採用されたリーディングエッジのシャークノーズ形状は、ナイロンロッドに加え、ポリエチレン系の素材であるハイパロンゴムという高い耐久性と形状記憶を実現する最新素材、さらにはノーズ先端部を歪みなく形成するマイラー素材の3つで出来ている。真に立体的な、深い3Dシャイプのシャークノーズは、最新のレーザーカッティングシステムで驚異的な精度で裁断〜縫製されており、使用するナイロンロッドの特性も中央部と両翼端部では固さの違うロッドを使い分け、翼全体のしなやかな挙動と剛性、滑空時の力強い前進力を生み出している。
また、生地素材は上面と下面ともポルシェ社の高耐久性軽量生地SKYTEX 32を採用。軽量だけれど軽量すぎない、Mサイズ4.2kgのパラグライダーを完成させた。テイクオフ時に見られる軽量グライダー特有の立ち上がりを意識することなく乗り換えられる。

絶妙なライン素材のコンビネーション

アポロで採用されている3ラインサスペンションラインは、過去に類を見ないほど多種多様なライン素材を絶妙に組み合わせ構成されている。
ボトムラインはLiros社のPPSLを採用してしなやかさをだし、ミドルカスケードにはCousin社のベクトランで柔らかく心地よいサスペンションを、そしてアッパーにはEdelrid社の7000番コンペラインでカチッとした強さを実現した。これまでには見られない各種ライン素材の特性を活かしたの組み合わせで、パフォーマンスグライダーの性能を極限までに引き出すことに成功している。
また、ブレークラインにも最新のUVコートの軽量ラインを採用して、一番負荷のかかるブレークカスケードシステムに高耐久性を保たせている。
この絶妙なコンビネーションが生み出す、類を見ないサスペンション特性を、是非体感してほしい。

クラス最高の滑空比とアクセルシステム

実測5・45の程よいアスペクトと、3ラインと3ライザーで構成されたアポロ。その滑空比は10・0以上とされ、Mサイズの巡航スピードは標準的な38km／hながら、最高速度は56km／hと、上級機のもつスペックとまったく引けを取らない。新方式の12mm幅ライザーと非常に軽いアクセルシステムを踏み込むと、見事なまでに沈下の少ない加速に驚かされる。
ブレークトグルは、従来から使いやすいと大変評価の高いフィンガーフックトグル。
空中でのハンドリングはダイレクト感を存分に楽しめる「スカイハンドリング」で、スカイパラグライダーズならではの軽い軽快な旋回が存分に楽しめる。それが、ハイブリッドシャークノーズ採用のパフォーマンスグライダー、アポロなのである。

（REPORT: Keiichi Amano）