ギア・インプレッション

ALLEGRO

PHI

ALLEGRO

ALLEGROでのフライトは熱血体験!!

飛行が簡単で快適な翼でありながら
ダイナミックなハンドリングの純粋なレーシングマシン。
アクセルペダルを踏む込むとF1ビーストに変身するファミリーカーだ。
さぁアレグロが持つ2つの顔を楽しもう!

待望のCクラスは、Low-Cで登場!

 ファイから待望のCクラス機ALLEGRO(アレグロ)がリリースされた。ファイのポリシーとして「各モデル間において小さなステップを踏む戦略」が取られている。この戦略に従い、アレグロはファイ初のCクラスながらも「Low-C」にカテゴライズされている。
 サイズは全部で5サイズ。18?から24?で、65Kgから130Kgまでの重量をカバー。マエストロから設定されているMLサイズがとても具合が良い。装備重量90Kg付近のパイロットが中間あたりで乗ることができるのは嬉しい配慮だ。
 グライダーを広げてみるが、全体的におとなしい形状だ。最近のCクラスの展開アスペクトが6.5に迫る勢いであるのに対し、アレグロは6.03、投影で4.46だ。

サーマルソアリングが楽しくなる

 夏の炎天下で渋いサーマルを何とか引っ掛けて旋回に入る。アレグロのハンドリングはとても素直で、ダイレクトに伝わる。適度なテンションを保ちつつ、引いた分だけ反応してくれるハンドリングは正にCクラス。ロール特性も良く簡単にバンクがかかる。ロールをパイロットが制御する必要も生じるため、グラグラとロール方向に揺れながら飛ぶようなカッコ悪いことにならないようにご注意願いたい。
 サーマル内のリフトへの食い込みも良好で、より強い上昇へと入り込もうとする動きがとてもわかりやすい。また、弱いリフトも確実に拾ってくれる。アレグロでのサーマルソアリングは、間違いなくセンタリングが楽しくなるはずだ。

F1ビーストに変身するファミリーカー

 アクセルは非常に軽くスムーズで使いやすい。急激に加速するようなことはなく、踏んだ分だけゆっくりと確実に反応を示し、安心して踏めるアクセルセッティングだ。アレグロのアクセルは常用してもらいたいくらい使い勝手が良い。ハーフアクセルでも、気にならないほどの安定性と操作性が確保されている。これこそがファイが表現する「アレグロには2つの側面があり、アクセルペダルを踏むとF1ビーストに変身するファミリーカーのようなもの」ということだった。
 ランディングでも、ブレークの操作域が広いため速度管理が容易だ。若干サーマル混じりのランディングコンディションだったが、ハーフブレークのポジションを維持しながら速度と沈下を制御してアプローチすることで、難なくターゲットを踏むことができた。

Low-Cが意味するところ

 「Low-C」というカテゴリー...「CクラスにLowカテゴリーなど必要なのか?」という疑問が浮かんでくる。デザイナーのハーネス・パペシュは「グライダーをレベルアップするためのステップは、細かければ細かいほど違和感もなく技術習得も容易で、なおかつ安全で楽しく飛ぶという最も基本的なことが担保される」と言う。
 ステップアップするパイロットにとって、BからCクラスへの乗り換えは大きな賭けでもある。性能を追い求めるばかりに乗りこなすのに時間を要し、苦労や怖い思いをすることもある。それは果たして正しいステップなのだろうか? 単に順序的な考えで「次はCクラス」と安易なチョイスをしていないだろうか?
 アレグロは、そんな状況に一石を投じるグライダーになるだろう。確かに性能は大事だが、同時に乗りこなす技術を磨く必要もある。Cクラスに乗るには、Cクラスで技術を磨く他にないが、アレグロはそんな「初めてCクラスに乗る」パイロットにとって最適なチョイスだ。グライダーを自身の技術で飛ばすということの意味を知り、その技術を楽しみながら習得することができるだろう。
 Cクラスらしくない「Low-C」クラスのアレグロは、末永くフライトの楽しさを継続するために必要な通過点であり道標なのだ。ステップアップ中の方にはぜひ試して欲しいグライダーだ。

(REPORT: Koichi Fujino)

SPEC INFORMATION

サイズ S(18)M(20)ML(21)L(22)XL(24)
セル数 7272727272
翼面積(投影)㎡ 18.41 20.52 21.56 22.57 24.43
翼面積(展開)㎡ 21.58 23.85 25.02 26.23 28.62
スパン(投影)m 9 9.56 9.69 10.03 10.37
スパン(展開)m 11.41 12 12.29 12.58 13.14
アスペクト比(投影) 4.46 4.46 4.46 4.46 4.46
アスペクト比(展開) 6.03 6.03 6.03 6.03 6.03
機体重量 kg 4.3 4.6 4.75 4.9 5.2
飛行重量 kg 65-85 75-95 83-103 90-110 105-130
安全規格 CCCCC
価格(税別) ¥580,000 ¥580,000 ¥580,000 ¥580,000 ¥580,000

[製造元]PHI/オーストリア
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]https://www.airheart.jp

2020年10月号掲載)