
OZONE
ULTLALITE
パラグライダーはどこまで軽くなるのか!?
ENの認証をパスした世界最軽量パラグライダーとして進化してきたオゾンのウルトラライトがついに3代目に突入した。その軽量化の技術、飛びはいかに?待ちに待ったデモ機が、ついに日本上陸。その第一報をレポートしよう!
圧倒的な軽量技術
ウルトラライト23サイズの重量は2.495?。通常の大きさのパラとしては約半分の重さである。4サイズあるうちの3サイズの飛行重量が一緒なのは、ソアリング目的として使うか単なる下山として使うかでサイズを選んで欲しいということらしい。
上下面に使用されるのはポルシェ製の生地だが、上面も場所によって生地の厚さを使い分け、軽量化と強度のバランスをとっている。ライザーは、ダイニーマ製で前モデルよりも40g軽量化。ブレークコードを取り付けるための金属製のホックさえも廃しベルクロで固定。もちろんラインはブレークコードを除きすべて被覆なし。金属製のラピッドリンクは使わずにリンクライトを使って軽量化している。
驚いたのは、生地の折り返し部分の縫い方だ。前縁と後縁のエッジの部分は生地を合わせ縫いしているが、その生地を少なく使って軽量化するため縫い幅が狭いのだ。通常10〜12mmほどの生地の幅で縫われるものが多いが、UL3の場合8mmしかない。オゾンは、すべてのグライダーを自社工場で作っているのだが、この技術だけでも惚れ惚れしてしまう。
フライト&マヌーバ特性
まず、キャノピーを手に持って広げる時点で圧倒的な軽さに驚いた。ライズアップは、Aライザーに手を添えて荷重が少しかかった瞬間から上がり始める。とにかくこのうえなく軽い。
冬の朝霧は、強いサーマルでグライド中結構揺らされるのだが、そんな中でもUL3は乗り心地が良い。強い突き上げの際は、キャノピーがカサッと音を立てることがあるが、パイロットにはマイルドに挙動を伝えスムーズに滑空することができる。
フルグライドのスピードは通常のグライダーと変わらず、浮きも非常に良い。ターンはクイックすぎずちょうど良く、乗っていて楽しいハンドリングだ。サーマルで回している間、翼の動きがよくわかり、効率よく上昇できた。
失速までのブレークストロークは非常に長く、失速付近でずっとコントロールできるほど。スパイラルは一定の速度からは加速していかない特性でコントロールがしやすい。
フルアクセルをすると、生地の特性からか風圧で前縁が少し押されてシワが増えリブが少し変形する。スピードは、必要十分。
超軽量ハーネスと合わせれば総重量5kg!
オゾンからは、1.3kgのリバーシブル超軽量ハーネスも発売されている。ウルトラライト3と軽量パラシュート、軽量ハーネス、半キャップを入れて総重量5kg! なんともうれしい数字だ!
このグライダーはセカンドグライダーとして購入する方が多いのだろうが、性能はしっかり出ておりハンドリングや浮きの悪さ、スピードにがっかりすることはまったくない。
むしろ積極的にUL3を使う機会が増えて、今まで使っていたグライダーがお蔵入り!?なんていう事態になり得るかもしれない。
(REPORT: Hajime MIYABI)
SPEC INFORMATION
サイズ | 19 | 21 | 23 | 25 |
セル数 | 35 | 35 | 35 | 35 |
翼面積(投影)㎡ | 17.0 | 18.7 | 20.2 | 22.0 |
翼面積(展開)㎡ | 19.0 | 21.0 | 22.9 | 25.0 |
翼幅(投影)m | 7.8 | 8.2 | 8.4 | 8.7 |
翼幅(展開)m | 9.3 | 9.6 | 10.2 | 10.7 |
アスペクト比(投影) | 3.6 | 3.6 | 3.6 | 3.6 |
アスペクト比(展開) | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 |
ルートコード m | 2.54 | 2.67 | 2.79 | 2.92 |
飛行重量 kg | 55-90 | 55-90 | 55-90 | 65-110 |
機体重量 kg | 2.15 | 2.33 | 2.50 | 2.7 |
安全規格(LTF/EN) | B | B | B | B |
価格(税込) | ¥304,500 | ¥304,500 | ¥304,500 | ¥304,500 |
※超軽量ハーネスとのセット価格 ¥348,600
[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/