
OZONE
ROADSTER
チャンピオングライダーのノウハウから生まれた、
パラモーター用モデルの新星
世界チャンピオングライダー「ヴァイパー」のテクノロジーを採用し、一般パラモーターパイロット向けにオゾンの総力を投入したパラモーターモデルが完成した。
名機で培った技術のすべてを投入
これまでにオゾンでは、パラモーターの国際大会のために2年前から「ヴァイパー」を発表しており、ヨーロッパ選手権や世界選手権(2005)で優勝を勝ち取っている。
ロードスターは全サイズでトリマーを全閉した状態で、ENカテゴリーCの耐空証明を取得している。しかもアクセル全開、つまり12cmのアクセルを使用した状態での快挙だ。また、Mサイズでも機体重量が5.7kgと軽めに仕上がっている。これは特にライズアップ特性を考慮して、極力無駄な重量をそぎ落とした結果である。
テストフライト
ライザーはダブルハングポイントなので、自分のモーターに適したハングポイントを選択することができる。山飛び・モーターフライト両方に使用するパイロットにも非常に便利である。
立ち上げは本当に素直で軽く、ほぼ無風時ですらクロスライズアップが可能である。キャノピーが斜めになったり後ろに残ったりと、テイクオフが一発で簡単にできなかった経験が誰しもあると思う。特に従来のリフレックス翼ではその傾向があったかと記憶している。ところが、ロードスターのライズアップは、いとも簡単。試しに山飛びハーネスでAライザーを持たないでチャレンジしてみたが、カラビナだけでも立ち上がった(しかもトリマー全閉状態で!)。
離陸スピードはリフレックス翼の特性で、これまでのグライダーよりさらにちょっと走り込んだところで浮き出す。エンジン推力には余裕のある物を使った方が無難だろう。
空中では、パワー全開時とサーマルに当たった時のピッチアップが今までより明らかに少なくなった感覚だ。パワーON時の上昇力が大変素晴らしい。それも迎角が増加するというよりも、エスカレーターのように通常姿勢のまま斜めに上がって行くという感覚だ。揚力効率はノーマル機体より3km/hほど速いスピードで発揮されているようだ。優れた沈下率とスピードから、かなり燃費の良いクロスカントリー機となるだろう。
速い機体だけに、追い風でのローパスには注意が必要である。またアクセレーターは12cmの幅があり、いったん潰れるとスピードが速いだけに、挙動変化が激しく回復がとてもシビアな状況になるだろう。特にリフレックス翼の特徴として、トリマーを全開してアクセルを使った状態でも潰れは起き難いのだが、その状態で潰れると挙動変化が非常に激しくなるので、十分なテクニックと注意が必要となろう。
モーター専用機にとどまらない性能
試しにモーターなしのフライト性能をチェックしようと、山飛びも行ってみたが、DHVで言えば1-2よりも2寄りのイメージだった。素晴らしい滑空比とスピード、そしてコントロール性能により山飛びでも大満足の飛びを見せてくれた。
ロードスターは、オゾンの狙い通りのグライダーに仕上がっている。パラモーターの経験を積んだ中級以上のパイロットには、この上なく飛ぶのが楽しくなる翼だ。しかも、山飛びでも十分な滑空性能と操縦性を併せ持っている。両刀遣いのパイロットには最高のグライダーではないだろうか。
(REPORT:Shoichi TSUKABE)
SPEC INFORMATION
サイズ | S | M | L |
セル数 | 45 | 45 | 45 |
翼面積(投影)㎡ | 20.7 | 22.5 | 24.6 |
翼面積(実測)㎡ | 24.0 | 26.0 | 28.5 |
翼幅(投影)m | 8.8 | 9.2 | 9.6 |
翼幅(実測)m | 11.1 | 11.5 | 12.1 |
アスペクト比(投影) | 3.7 | 3.7 | 3.7 |
アスペクト比(実測) | 5.1 | 5.1 | 5.1 |
ルートコード m | 2.74 | 2.86 | 2.99 |
機体重量 kg | 5.4 | 5.7 | 6.2 |
飛行重量 kg | 65-105 | 80-120 | 95-140 |
速度(MIN/TRIM/MAX)km/h | ― | ― | ― |
沈下率 | ― | ― | ― |
L/D | ― | ― | ― |
安全規格(EN) | C | C | C |
価格(税込) | ¥493,500 | ¥493,500 | ¥493,500 |
[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/