
OZONE
McDADDY
パイロットもパッセンジャーも
思い切り空を満喫できる!
絶大なる信頼を得ていたコスミックライダーの後継機・マクダディ。コスミックライダーは、日本でも多くのスクールで観光タンデム、スクール等でも使用されている実績がある。マクダディは、2サイズのリリースとなり、ますます目が離せない存在になりそうだ。
2サイズでのリリース
前モデルのコスミックライダーが43の1サイズだったのに対し、マクダディでは41と44の2サイズが用意された。
ダイアゴナルリブの取り付け方を変更し、ラインレイアウトやラインの素材などの変更もあり、41サイズにいたってはコスミックライダーに比べて15%の軽量化に成功している。
オゾンは常に最高の品質の素材にこだわっている。キャノピー上面は、磨耗しやすく紫外線にあたることが多いことから、従来どおりゲルベノール製ナイロンを採用し、下面には37g/?と軽量のポルシェマリンを採用している。
ボトムラインは、タンデム機ということで2.5mmという極太のエーデルリッド製アラミドを採用。これは、引張強度がなんと1本340kgもある。またアッパーにはライロス製の0.92mmダイニーマを採用している。アッパーとボトムでラインメーカーと素材を変えているのもオゾンのこだわりだ。ライザーは幅2・5mmのショートライザーで、トリマー付き。スプレッダーバーは標準装備となっている。
感動のライズアップ特性
マクダディのライズアップは、もしかしたら一部のシングル機よりも軽く、キャノピーが上がりきるまでの時間がとても短い。トリマーを締めた状態でも上がりはとてもよく、オープンにすると少し被ってくるぐらいだ。ライズアップの傾向は、41も44もほぼ同じだ。助走距離が短いテイクオフやフラットなテイクオフでもプレッシャーなく飛び立つことができる。
飛び出しての第一印象は「ブレークが軽い!」ということだ。タンデム機なのでストロークも少しあるが驚異的な軽さだ。これなら長時間のフライトも苦にならない。
トリマーは操作範囲が短く、クローズか、真中、オープンと3段階くらいにしか調整できない。ちなみにDHVデータによると41サイズでは、最大荷重の200kgの時トリマークローズ時で40km/h、オープンで45km/hとなっている。
小回りがきくので当然ながらサーマルソアリングは得意中の得意だ。シングル機のようにサーマルに対してノーズが自然と向きを変え勝手にサーマルに入っていく感じ。オゾン特有のダイレクトなハンドリングだ。
乗りやすさの追求
タンデム機にとって安全性というのは、当然ながら最重要項目の一つだ。前作のコスミックライダーでもそうであったが、マクダディもいたずらに性能を追求するのではなく、扱いやすさ、乗りやすさを追求している。
簡単な潰しのテストをしてみたがDHV1-2なので全く問題なし。シングル機の平均的な1-2よりも回復は穏やかだ。Bストールは41サイズで数回行ったが、安定した沈下に入れることができる。ただし、かなり重いので懸垂するような感じになる。
深いバンクでローリングをすると、トリマークローズではナチュラルだがオープンにすると翼端が思った以上に走ってくる。のんびりフライトする時はトリマーをクローズしておくのがよいだろう。また、クローズ状態ではブレークプレッシャーもわずかだがさらに軽くなる。
マクダディは、ソログライダーと比べても違和感が少なく乗れるグライダーで、ライズアップの不安や乗っていて手が疲れるなどタンデム特有のマイナス点が非常に少ないグライダーである。多くの人に空の楽しみを教えながら、フライト自体を満喫できるのだ。
(REPORT/Masakazu SAITO)
SPEC INFORMATION
サイズ | 41 | 44 |
セル数 | 42 | 42 |
翼面積(投影)㎡ | 35.1 | 37.8 |
翼面積(実測)㎡ | 41.1 | 43.8 |
翼幅(投影)m | 11.27 | 11.69 |
翼幅(実測)m | 14.19 | 14.64 |
アスペクト比(投影) | 3.6 | 3.6 |
アスペクト比(実測) | 4.9 | 4.9 |
機体重量 kg | ― | ― |
飛行重量 kg | 130-200 | 140-230 |
速度(MIN/MAX/TRIM)km/h | ― | ― |
沈下率 | ― | ― |
L/D | ― | ― |
安全規格(DHV/AFNOR) | 1-2/― | 1-2/― |
価格(税込) | ¥525,000 | ¥525,000 |
[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/