
OZONE
BUZZ Z5
オゾンの主役がモデルチェンジ!
初代「バス」は2005年リリース、このたびついに、5代目のバズZ5が発売となった。今回のモデルチェンジは大きくアップデートがなされている。ちなみにオゾンではEN-Bクラスに2機をラインナップしているが、エントリーモデルがこの「バズ」で、ハイエンドが「ラッシュ」である。
一貫したアスペクト比
バズシリーズの初代が発売された当時は、EN-Bモデル(旧DHV1-2クラス)を2機種ラインナップに持つメーカーは一般的でなく、世間に驚きをもたらせたことを憶えている。2代目のバズZでは、MSサイズMLサイズの計6サイズで発売。Z3、Z4では、ライン本数を減らしたりミニリブを追加するなどして進化をしてきた。その進化の過程でほぼ一貫して変わらないのは、アスペクトだ。
初代バズが5・10(展開)、今回のZ5が5・16で、これは誤差の範囲と言っても良い程度。オゾンは、アスペクトの増大は取り扱いや安全性に不利になると考えており今回もそれが継承された。
では、Z4とZ5の違いは何なのか?
まずは、シャークノーズを採用したことだ。これによりスピードレンジが広くなり、性能向上も図られた。
そしてリーディングエッジの形状をより理想的な形状にするために、わざわざ2回生地をカットし縫合(ダブル3Dシェービング)。手間とコストはかかるが、性能を優先させてZ5に採用された。
またセル数を45から48に増やしたことで、より理想的な翼形状を実現した。
ラインは1.7mmから1.42mmのものに変更(引張強度200kg)、ライン長も短くしたりなどで性能を上げ、最終的に滑空性能は0.5上がったとされている。
フライトインプレッション
ライズアップ、頭上安定は一言でいうと簡単。無風でも頭上にきれいに上がってくるがその際はしっかり走って加速したい。
フルグライドスピードはごく普通。旋回は、Z4よりもロールの初期の入りは良く、いったん旋回に入ると一定のロールをキープしやすい。ピッチの動きはサーマルを抜けたときのノーズダイブが小さめなので、その際の沈下が少ない。サーマルに入るときは、しっかりと手を上げてピッチアップしすぎないようにするほうが良さそうだ。
アクセルは、ベアリング入りのダブルプーリーなのですごく軽い。フルアクセルだとしっかりと風の音が変わりスピードを実感できる。Z4も安定感はあったが、さらに安定しているように思う。
スパイラルは、グイグイとノーズ下を向くタイプではない。慣れている方なら十分使用可能。翼端折りは翼端折ライザーで。回復しようとする挙動は弱いので維持は楽。手を離すと、とてもゆっくりと回復した。Bストールはしっかりと沈下を得られ安定していて、降下手段として使うことができる。なおライザーを戻すときはキャノピーはあまり突っ込まないので、勢い良く戻すほうがよい。
総合評価
今回のZ5は、滑空性能の向上を感じられるモデルチェンジだ。軽くアクセルを踏んだときの性能は、明らかにZ4から進化した部分だと感じた。
キャノピーの剛性感はいままで以上にしっかりしており、リスクを負いたくないけど性能を求めるサンデーパイロットにぴったりだと感じた。
(REPORT: Hajime MIYABI)
SPEC INFORMATION
サイズ | XS | S | MS | ML | L |
セル数 | 48 | 48 | 48 | 48 | 48 |
翼面積(投影)㎡ | 18.7 | 20.3 | 21.8 | 23.0 | 24.5 |
翼面積(実測)㎡ | 22.2 | 24.1 | 25.8 | 27.3 | 29.0 |
翼幅(投影)m | 8.23 | 8.57 | 8.87 | 9.12 | 9.40 |
翼幅(展開)m | 10.69 | 11.14 | 11.52 | 11.85 | 12.22 |
アスペクト比(投影) | 3.62 | 3.62 | 3.62 | 3.62 | 3.62 |
アスペクト比(実測) | 5.15 | 5.15 | 5.15 | 5.15 | 5.15 |
機体重量 kg | ― | 5.0 | 5.3 | 5.5 | 5.8 |
飛行重量 kg | 55-70 | 65-85 | 75-95 | 85-105 | 95-115 |
安全規格(EN) | (B) | B | B | B | B |
価格(税別) | ¥470,000 | ¥470,000 | ¥470,000 | ¥470,000 | ¥470,000 |
[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/