
OZONE
ALPINA
オゾンは軽量モデル攻勢!
2011年、オゾンは4機種もの軽量モデルをラインアップに加えてきた。つい最近も、ダブルXライトという世界最軽量モデルを発表している。その軽さ、なんと1.345kg!製品ではないのだが、ここまで軽く作れることを証明して見せたのだ。今回は、先日発売されたばかりの軽量EN-C機、アルピナをチェックしてみよう。
年々軽量に!
軽量のメリットは、実はライズアップ特性やフライト特性にある。アルピナの原型はEN-Cのデルタである。おそらくこの数年でもっとも売れたEN-Cのひとつだろう。Mサイズで比べると、アルピナが4.5?(ライトライザー仕様)、デルタが5.6?、ちなみに2003年発売のヴァルカンは6.3?もあった。
ライザーは、スタンダードタイプのものに加え、超軽量のライトライザーを選ぶことも可能。これは現在手に入れることができる、もっとも軽量のライザーと言われている。
上面には、ポルシェ製の36g/㎥の生地を使用。耐久性を考慮しながら軽量で、しかもコンパクトに折りたためるのが特徴だ。下面には27g/㎥ととても軽いポルシェ製の生地を使っている。
軽量グライダーといえども、必要な強度・耐久性を持ち合わせていなければならないのは当然で、ラインや補強テープには充分な強度が確保されている。
フライトインプレッション
まず、グライダーを手に持ったときに思わず笑みがでてしまう。とにかく軽いのだ。
ライズアップは、誰もが自分が上手になったと錯覚してしまうだろう。翼のコントロールできる領域が広いのだ。同サイズのデルタを持ち込んで比べてみると、特に風が弱いときに顕著に差が表れた。ライズアップに不安がある方には是非ともお勧めしたい。
テイクオフしてすぐの印象は、ハンドリングの軽快さと巡航速度が速めなことだ。ハンドリングはセンタリングしているときに特に印象深い。スピードが速くても遅くても関係なく、自分の思ったラインをトレースすることができて全くストレスがたまらない。
ブレークプレッシャーは軽めだが、ある程度引いたところからしっかりと手ごたえがあって動きは把握しやすい。左右の切り返しを繰り返していくと、非常に運動性能が高いことがわかる。
失速特性は非常に穏やか。デルタと比べると明確に違っていて、ブレークを強く引き込んでいても初級モデルに近い粘りがあるのに驚いた。
アクセルは、ボールベアリング入りのビックプーリーを採用しているためとても軽い。フライト中、5分間ぐらいアクセルを踏み続けたが、疲れることなく微妙なアクセルワークができた。
どんな人にオススメか
軽量モデルは、使用されている生地が薄いため、耐久性に懸念を抱くフライヤーもいるかと思うが、一般的なサンデーフライヤーが乗る分には問題ないレベルで、そのメリットを考えると賢明な選択肢だといえる。
このアルピナはとにかく楽しいグライダーで、今年の個人的な1回のフライトではもっとも長い時間乗ってしまった。EN-Cで迷っている方には、是非ともお勧めだと思っている。軽量ハーネス、軽量パラシュートと組み合わせるとその装備は10?以下で収まってしまうことになる。なんとも嬉しい時代が来たことだ。
(REPORT: Hajime MIYABI)
SPEC INFORMATION
サイズ | XS | S | M | L |
セル数 | 58 | 58 | 58 | 58 |
翼面積(投影)㎡ | 18.9 | 20.7 | 22.4 | 24.4 |
翼面積(展開)㎡ | 21.9 | 24 | 26 | 28.3 |
翼幅(投影)m | 9.12 | 9.54 | 9.93 | 10.35 |
翼幅(展開)m | 11.33 | 11.86 | 12.33 | 12.86 |
アスペクト比(投影) | 4.4 | 4.4 | 4.4 | 4.4 |
アスペクト比(実測) | 5.85 | 5.85 | 5.85 | 5.85 |
ルートコード m | 2.44 | 2.55 | 2.66 | 2.77 |
飛行重量 kg | 55-70 | 65-85 | 80-100 | 95-115 |
機体重量 kg | 4.11 | 4.31 | 4.51 | 4.71 |
安全規格(LTF/EN) | C | C | C | C |
価格(税込) | ¥514,500 | ¥514,500 | ¥514,500 | ¥514,500 |
[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/