ギア・インプレッション

TRITON2 LIGHT

NOVA

TRITON2 LIGHT

CCCクラス2ライナー機とも渡り合えるハイパフォーマンス!
さらに上を目指すパイロットのための翼

2015年レッドブルエックスアルプスでは、イギリスのスティーブ・ナッシュ他、数名がトリトン2ライトを使用した。トリトンライトの重量は、3.4kgと最軽量。リブ数が多めのしっかりとした構造にもかかわらず、パッキングに気を遣う必要のないシンプル設計。NOVAの最新テクノロジーが満載され、一般のトリトンと比べて、パフォーマンスも向上しているという。

小さいアスペクト比で多いセル数、その効果

トリトン2ライトは、このクラスにしてはアスペクトレシオが6.4と小さく抑えられている割に、セル数が71セルと多い。これは翼の形状をしっかりと保ち、ビローの少ないフラットなサーフェースを求めたためだろう。ライン構成は、吊り下げポイント数を制限することでラインによる形状抗力を最小に抑えているようだ。メインラインにはさらに細いPPSL191(被覆付き)、ミドルラインとアッパーラインにも細いアラミドのコンペティションラインが取り付けられたことで滑空性能向上が認められるとの情報だ。

フライトインプレッション

クロスの風でさえリバースライズアップからの頭上安定は容易で、安全確実にテイクオフ。このイージーさはミスの少ないテイクオフを実現してくれるだろう。
空中に飛び出した直後に感ずるブレークプレッシャーは程よく、しっかりとしたホールド感で翼全体を感じ取ることができ、翼を正確に操れそうな感触。
翼の剛性はノーマルのトリトン2より高い感じで、キャノピーがシェイクすることなくサーマルへの入りに無駄がない。バンクコントロールが容易でサーマルコアに最短で近づける感触は乗っていてストレスのないものだ。翼が軽くなっているのとライン効力が小さくなっているためなのか、サーマルセンタリングは「滑らか」の一言だった。
トリム速度でのクルージングでは、前後左右にぶれのない滑空が魅力である。ブーメラン10をハーフアクセルで追従してみたところ、引けを取らないグライドアングルに驚かされた。
特筆すべきは、高速時の安定した飛行と滑空比の良さ。アスペクト比6.4の、コンパクトで形状抗力の少ない翼を、フラットなサーフェースで作り上げたこと。さらに、エアスクープのインレット、クリーンなリーディングエッジ、ワンニードルで縫い合わせたシャープなトレーリングエッジが、性能を引き出しているのだろう。
大会で飛ぶことを考慮すると、ワングライドが5km程度と比較的短いアウト&リターンタスクであれば、その高速安定性と浮かせやすい操作性で充分戦える戦闘能力を秘めている。
さらに、プーリーとプーリーがタッチするまで加速させると、公表通り20?/h以上の速度増加が認められた。ぜひ、ゴールを目指すファイナルグライドをフルスピードで切ってみてもらいたい。
なお、サイドコラップス、フルストール、スパイラルなどベーシックなマニューバーをテストしてみたところCクラスの挙動を示した。CCCクラスでの承認はエックスアルプスでの戦闘能力を引き出すためスピードレンジを広げるためなのだと思われる。クロスの風でさえリバースライズアップからの頭上安定は容易で、安全確実にテイクオフ。このイージーさはミスの少ないテイクオフを実現してくれるだろう。
空中に飛び出した直後に感ずるブレークプレッシャーは程よく、しっかりとしたホールド感で翼全体を感じ取ることができ、翼を正確に操れそうな感触。
翼の剛性はノーマルのトリトン2より高い感じで、キャノピーがシェイクすることなくサーマルへの入りに無駄がない。バンクコントロールが容易でサーマルコアに最短で近づける感触は乗っていてストレスのないものだ。翼が軽くなっているのとライン効力が小さくなっているためなのか、サーマルセンタリングは「滑らか」の一言だった。
トリム速度でのクルージングでは、前後左右にぶれのない滑空が魅力である。ブーメラン10をハーフアクセルで追従してみたところ、引けを取らないグライドアングルに驚かされた。
特筆すべきは、高速時の安定した飛行と滑空比の良さ。アスペクト比6.4の、コンパクトで形状抗力の少ない翼を、フラットなサーフェースで作り上げたこと。さらに、エアスクープのインレット、クリーンなリーディングエッジ、ワンニードルで縫い合わせたシャープなトレーリングエッジが、性能を引き出しているのだろう。
大会で飛ぶことを考慮すると、ワングライドが5?程度と比較的短いアウト&リターンタスクであれば、その高速安定性と浮かせやすい操作性で充分戦える戦闘能力を秘めている。
さらに、プーリーとプーリーがタッチするまで加速させると、公表通り20?/h以上の速度増加が認められた。ぜひ、ゴールを目指すファイナルグライドをフルスピードで切ってみてもらいたい。
なお、サイドコラップス、フルストール、スパイラルなどベーシックなマニューバーをテストしてみたところCクラスの挙動を示した。CCCクラスでの承認はエックスアルプスでの戦闘能力を引き出すためスピードレンジを広げるためなのだと思われる。

サマリー

トリトン2ライトは、うまく乗ればCCCクラスの2ライナーとも戦える実力があるグライダーだ。それでいて、ビッグイヤーには安定感があり、ハードなコンディションでのエスケープもリスクなく行える。コンペ、クロスカントリー飛行、ハイクアンドフライアドベンチャーなど、さらに上を目指すパイロットに最適の軽量ハイパフォーマンスグライダーと言えよう。

(REPORT: Kaoru Ogisawa)

SPEC INFORMATION

サイズ XS S M
セル数 71 71 71
翼面積(投影)㎡ 18.6 20.4 22.17
翼面積(実測)㎡ 21.93 23.37 26.29
翼幅(投影)m 9.39 9.7 10.22
翼幅(実測)m 11.60 12.10 12.70
アスペクト比(投影) 4.7 4.7 4.7
アスペクト比(実測) 6.4 6.4 6.4
ライン長 m 6.91 7.19 7.57
総ライン長 m 244 253 267
コード(max/min)cm 226.5/53.3 235.6/55.5 248/58.4
飛行重量 kg max90 80-95 90-110
機体重量 kg 3.4 3.55 3.85
安全規格(EN/LTF) CCCCC
価格(税別) ¥538,000¥600.000¥538,000

[製造元]NOVA/オーストリア
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp/

2016年2月号掲載)