
NOVA
PHANTOM
パラグライダーの新時代!
イージーBクラスの高性能グライダー
標準的なBクラスの翼を、材料やコスト、製造工程など一切の制約を取り払いデザインする。ノバの"新しい時代に挑んだ大きなチャレンジ"により、パラグライダー史上最も複雑な構造を持つスーパーグライダーが誕生した。
気になる99セルの内部構造と縫製技術
なんと99のセルで形成し、ほぼフラットともいえる翼の美しさは1990年代初期に周囲を驚かせた初代ファントムを彷彿させる。エアーインテイクから中を覗くとメインプロファイルがどれなのかわからないほど、無数のサイドベントホールが開けられ、ニードルアイリブ(ダイアゴナルリブ)がその中を縫うように張り巡らされている。翼端10セルはクローズされた極細セルできれいに形成されている。サイドベントホールの数は3200カ所、ニードルアイリブ804枚、延べ3000個のパーツを縫い合わせる精度の高い縫製技術。通常の4倍の制作時間を費やすというから驚きだ。
ファーストインプレッション
ローエエンドBクラスの安全性で、トリトン2同等のパフォーマンスを誇るファントムの乗り味はいかなるものか。スムーズな浮き出しと、空に浮いた直後から感ずる言葉で表せない安定した飛行特性は、これまで感じたことのない感触だ。リーサイドへアクセルを踏んで向かってみると、どんどん浮いていくような安定した高速高速トランジッョンの感触は"絶品"の一言だ。
旋回半径は小さく、バンクがかかり過ぎたりノーズが下を向き過ぎたりすることがない。旋回内側のブレークだけを用いたセンターリングでは、サーマルが強くなるところで若干ノーズアップするものの、その後ノーズが下がることなくすぐに通常の旋回に戻りロスが少ない。一周の秒数をカウントすると13秒と、片側のブレークだけでもとても小さい旋回半径で回れる。次に、両方のブレークを使い真剣にセンターリングしてみるが、一周にかかる秒数は12秒とさほど秒数に差がない。旋回を維持するためにあまりブレークコードを引きすぎなくてもよい特性が、ファントムの上昇効率の良さにつながっているようだ。
高速特性とマヌーバ特性
アクセレーターのプーリーの間隔は20?ほどで、8割ぐらいの引き量でもリフト帯を快適にクルージングできる安定感があり、Cライザーを軽く握りテンションを感じながらの高速クルージングがよさそうだ。
片翼のAライザーを引き込むと、リーディングエッジの6割ぐらいが45度ぐらいに綺麗に潰れる。ピッチ方向の揺れは最小限で、直線飛行から潰れた反対方向へ機首が少しずつ向いていくので、万が一大きく潰れた場合でもカウンターブレーク操作は容易にできる。
ビッグイヤーは軽く保持でき、アクセレーターを併用しても翼が暴れることなく長時間の使用も問題ない。Bストールは引き込む力がとても軽く、降下時も翼が歪むことなく安定しているので、いざという時は思い切ってBストールを試みても問題ないだろう。
SPEC INFORMATION
サイズ | XS | S | M | L |
セル数 | 99 | 99 | 99 | 99 |
翼面積(投影)㎡ | 20.25 | 22.25 | 24.25 | 24.62 |
翼面積(実測)㎡ | 23.52 | 25.84 | 28.16 | 30.46 |
翼幅(投影)m | 8.79 | 9.21 | 9.62 | 10.01 |
翼幅(実測)m | 11.05 | 11.58 | 12.09 | 12.58 |
アスペクト比(投影) | 3.82 | 3.82 | 3.82 | 3.82 |
アスペクト比(実測) | 5.19 | 5.19 | 5.19 | 5.19 |
飛行重量 kg | 60-90 | 80-100 | 90-110 | 100-130 |
機体重量 kg | 4.8 | 5 | 5.25 | 5.5 |
安全規格(EN) | B | B | B | B |
価格(税別) | ¥730,000 | ¥730,000 | ¥730,000 | ¥730,000 |
[製造元]NOVA/オーストリア
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp/