
NOVA
MENTOR4
愉悦のサーマルソアリング、
スムーズな滑翔!
ノバは、毎年ヨーロッパアルプスでクロスカントリーコンテスト「メンターチャレンジ」を開催している。ここで歴代メンターシリーズはアスペクト比3.96のロースペックにも関わらず毎回記録を塗り替え、そのパフォーマンスの高さを証明してきた。早めのタイミングでリリースされたメンター4のSサイズを、中間の荷重でテストしてみた。
最新技術によるシンプル構造
丸くロールされ無造作にパックされたグライダーは、軽量グライダーと思われるぐらい小さい。パッキング時にロッドが曲がるなどの気を配る必要はなさそうだ。
基本的に3セルブロックのダイアゴナルリブ構造だが、ダイアゴナルリブが組み込まれたセル幅が狭く、ダイアゴナルリブのない普通のセル幅が広くなっており、このスマートセルと呼ばれるセル幅コントロールがメンター4の最大の特徴といえる。
グランドハンドリングでは、リバースでもフロントでも、スプリットAライザーに軽く手をかけてやるだけ素直に上がってくる。使用されているキャノピー素材がリーディングエッジにドミニコの41g/?、トップ/ボトムサーフェースはドミニコの35g/?と軽量素材とは言えないにもかかわらず、インフレーションは軽量グライダー並みの軽さを感じる。
メインブレークコードの長さが短めなこともあり、特にリバースライズアップの時はライザーを引き込み過ぎないようにするのが良いだろう。
ファーストサーマル
テイクオフして間もなくサーマルにフックイン。思わず「ワ〜オ!」と声が出てしまうほど素直なロールイン。そして気持ちの良いバンクの利いたターンを無造作に維持できる。翼がサーマルにどんどん食い込んでいくのがはっきりとわかり、そのタイミングで外翼を少し押さえてやれば完璧なサーマルセンタリングとなる。
上昇率も申し分なく、ハンドリングは「これだ」「こうでなくては」と思いながら我を忘れてセンタリングを楽しんでいるうちに、いつの間にかサーマルトップに到達。メンター4がベストセラーになるに違いないと確信したファーストサーマルだった。
トランジッションでは、翼はリフトの強いところをサーチしながら加速していき、一人で飛んでも良いラインを探しやすい。
強めのサーマルにヒットし、ハイバンクをキープして一気にトップアウト。リターンではアクセルワークを駆使し、高速性能を試してみる。ファーストステップの加速感は2ライナー機かと思うほどよく、セカンドステップでフルスピードまで踏んでみても滑空比がそう変わらない。翼が潰れそうな気配もなく、安心してアクセルワークを楽しめるのには驚きだった。
厳しいコンディションが待ち受けるヨーロッパアルプスのメンターチャレンジでも、メンター4の飛行特性をもってすればさらなる記録が出ることは間違いないだろう。
綺麗に飛ぶ翼
メンター4に乗ると、スマートセルの効果か、ラインが少なく配置されているからか、エアスクープのおかげか、とにかく言いようのないスムーズな滑翔を飛行中感じることができる。この感触をステップアップしていくパイロットの方から腕自慢のあなたまで一度試乗していただいて味わってもらいたい。
(REPORT: Kaoru Ogisawa)
SPEC INFORMATION
サイズ | XXS | XS | S | M | L |
セル数 | 55 | 55 | 55 | 55 | 55 |
翼面積(投影)㎡ | 18.36 | 20.33 | 22.30 | 24.26 | 26.21 |
翼面積(実測)㎡ | 21.48 | 23.78 | 26.09 | 28.39 | 30.68 |
翼幅(投影)m | 8.53 | 8.97 | 9.40 | 9.8 | 10.19 |
翼幅(実測)m | 10.80 | 11.36 | 11.89 | 12.41 | 12.90 |
アスペクト比(投影) | 3.95 | 3.95 | 3.95 | 3.95 | 3.95 |
アスペクト比(実測) | 5.43 | 5.43 | 5.43 | 5.43 | 5.43 |
総ライン長 m | 215 | 226 | 237 | 248 | 258 |
飛行重量 kg | 60-80 | 70-90 | 80-100 | 90-110 | 100-130 |
機体重量 kg | 4.7 | 5.0 | 5.3 | 5.6 | 5.9 |
安全規格(EN) | B | B | B | B | B |
価格(税別) | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 |
[製造元]NOVA/オーストリア
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp/