ギア・インプレッション

DOUBLESKIN

NOVA

DOUBLESKIN

ミニマリストへ!

超軽量でパッキングボリュームも超コンパクト
それでいて必要充分なパフォーマンスもある。
ハイク&フライトからフライトツアーまで幅広いシーンで大活躍。
今後のノバの方向性を示す最初のグライダーをお届けしよう!

大好きだから生まれたニューコンセプト

 ハイク&フライの大好きなノバの社員たちが、シングルサーフェイスの翼を試作していく過程で、その問題点(主に速度が足りない)を解決するためにたどり着いたのがダブルサーフェイスで開発していくことだった。
 33セル/3ライナー/展開アスペクト比4.4、投影アスペクト比3.3のコンセプトに超軽量素材、最新テクノロジーを注入してダブルスキンは誕生した。いかなる状況でも十分な滑空速度を保つことが可能で、テイクオフからランディングまで真の安全性を備えたグライダーとして完成した。

グライダーチェック

 17サイズはスパン9.4m、全高5.05mと、実際に開いてみると異常なほどコンパクトで驚きだ。これだったら、山岳フライトでテイクオフのスペースがあまりとれないところでも、テイクオフが可能かもしれない。重量は2.1?と最軽量(※同翼面積で、ウルトラライトライザーを使用したグライダーと比較した場合:2019年6月現在)、小さくパッキングできるのでハイクアップするとき重さと大きさのストレスから開放される。
 エアインテークの中を覗いてみたが、ダイアゴナルリブなどなくシンプルな構造だがリブには無数のサイドベントホールが空いている。リーディングエッジのジグザグ3Dシェープやトレーリングエッジに施されたベクターバンドなどは、最新のテクノロジーが組み込まれている。

滑空性能とソアリング性能

 17サイズと20サイズを、2人のパイロットが同時に80?程度の飛行重量で飛んでみた。どちらも滑空比は十分で、ノバが言っているアイベックス(同じAクラスの軽量グライダー)よりも性能が良く、イオン5ライト(Bクラスの軽量グライダー)と同等の性能というのはうなずける。
 ソアリングに関しては、20サイズに乗った私は、サーマルへの反応がすこぶる良く、ソアリング性能は十分と感じたのに対して、17サイズに乗ったパイロットからはソアリングは難しいかもとの評価だった。ダブルスキンは軽めで乗ればソアリングもできるハイク&フライ用、重めで乗ると風が強くてもフライダウンできる山岳用グライダーの位置づけになりそうだ。

旋回性

 キャノピーに対しパイロットのぶら下がっている位置が近いため、ピッチやロール方向に揺れてもすぐ元に戻る感じで、旋回に入るときの揺れによるタイムラグがないのがとても良い。サーマルへの翼の入りはとてもよく、センターリングに入るタイミングは揺れが戻るのを待つ必要を感じないので、サーマルを感じたらすぐに旋回に入っても良い。バンクの維持も容易で、簡単に言うと思ったところで曲がれる、意のままに回れるというとことになるのだろうが、今までに感じたことのない旋回の容易さを感じた。

サマリー

 ターゲットグループを考えると、意外とパラグライダーはダブルスキンで良いのではないかと思ってしまう。テイクオフ、ランディングが超安全にこなせて、翼面荷重を選べば山岳飛行やクロスカントリー飛行、パラモーターにも十分使える滑空特性を持ち、パッキングボリュームが超小さく旅行に行くのも苦にならない。ダブルスキンはパラグライダーの原点である山岳飛行からハイク&フライ、クロスカントリー飛行まで楽しめる、超の付くオールラウンダーな機体といえよう。

(REPORT:Kaoru OGISAWA)

SPEC INFORMATION

サイズ 1720 23
セル数 333333
翼面積(投影)㎡ 17.1 20 23.5
翼面積(展開)㎡ 2023 27.5
スパン(投影)m 7.6 8.1 8.8
スパン(展開)m 9.4 10.1 11.1
アスペクト比(投影) 3.3 3.3 3.3
アスペクト比(展開) 4.4 4.4 4.4
機体重量 kg 2.1 2.4 2.8
飛行重量 kg 50-75/75-90 75-105 90-120
安全規格(EN/LTF) A/B A A
価格(税別) ¥400,000 ¥400,000 ¥400,000

[製造元]NOVA/オーストリア
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp

2019年12月号掲載)