
NIVIUK
KLIMBER P
NATURALLY COMPETITIVE
高いパフォーマンスとアドベンチャーフライトに必要な安全性
アスペクト比6.95の超軽量3ライナーグライダー
クライマーPはあらゆる限界に別れを告げる。
ニビューク初の超軽量Dクラス機登場!
ニビュークはシングルサーフェイスのスキンシリーズやP(Plume=鳥の羽)シリーズで、軽量パラグライダーの新時代を作り続けている。エックスアルプス2017でも使用されたクライマーPは、シンプルでハイブリットな翼に仕上げられリリースされた。
ニビューク初の軽量Dクラスには、EN-Dのピークでつちかった性能と、EN-Bのイクマのような扱いやすさ、両者のいいとこ取りしたものを詰め込んで磨きあげた翼といっても過言ではない。そして必要最小限の構造で、性能を損なうことなく軽量化を実現したことも見逃せないポイントだ。今回インプレッションで使用したサイズ24(85-110kg)は機体重量3,56kgと、とにかく軽い。
まさに鳥の羽のよう!
インプレッション時のコンディションは、南西風で岩屋エリアだと裏風になる。テイクオフしたポイントは、通称正面テイクオフと呼ばれているエリアの中でも最も難しい場所だった。風はサイドからややサイドフォロー。助走に使える距離は長くない。
風が止まった瞬間を狙ってライズアップ。ストレスなく軽い力でふんわりと、オーバーシュートすることなく頭上まで立ち上がってきた。頭上まで翼が来ると、しっかりとしたテンションがライザーから伝わってくる。そして一気に加速すると、短い距離で鋭く飛び立つことができた。
性能と重量の完璧なバランス
ハンドリングは若干長めのストロークだが、軽快でターンの切れ味が良い。時よりくる小さくパワーのあるサーマルに、切れ込むようなシャープなターンをしてみた。急旋回なのに操作幅があるので、意のままに翼を操ることができる。
サーマルセンタリングが安定してくると、次に感じたのはニビュークならではの浮きの良さだ。サーマルの芯を外した時の下降は、浮きがあるためロスが軽減されている感じ。これなら渋い条件でも高いパフォーマンスを得ることができそうだ。緩いバンクでセンタリングしてみたが、荒い気流の中でも変なヨーイングをすることなく良いバランスで飛ぶことができた。
強い上昇の中、中途半端に横風を受けるようなタイミングでサーマルから離脱してみた。翼が多少は暴れるだろうと思っていたが、意外とサラっと抜け出すことができた。次に高度をテイクオフレベルに落として乱れた風の吹く山肌を飛んでみた。浮き沈みが強い中でも的確にコントロールができ、翼はいい感じで頭上に収まってくれていた。
ニビュークが使うニチノールロッドが、リーディングエッジ付近にしかないのでパッキングボリュームが小さいのも好印象だ。
このパフォーマンスを活かせる新しい遊びを見つけよう
アクセルワークを踏み込むと、スムーズな加速で対気速度が上がっていく。フルアクセルまで踏み込んだが、翼はナーバスな状態ではなく安定している。ランディングは長めのハンドリングストロークの特徴を活かし、ブレーキングを幅広い速度を使うことによって狭い場所へのピンポイントランディングを可能とさせてくれる。
今回は24サイズ、装備重量85-110kgのインプレッションだったので、ハーネスはレースで使うポッドハーネスを使用し装備重量105kgほどでフライトした。このウェイトレンジなら、軽量ハーネスとレースポッドハーネスの両立ができる。つまり、ハイク&フライもコンペティションも、どちらもできることでパイロットを飽きさせることなく空の世界へ誘ってくれるだろう。最大限の性能と最小限度の重量とパッキングボリュームは、乗る人に新しい遊びのテーマを提供してくれるのは間違いない。
(REPORT:Shoichiro TADANO)
SPEC INFORMATION
サイズ | 20 | 22 | 24 |
セル数 | 66 | 66 | 66 |
翼面積(投影)㎡ | 17.95 | 19.24 | 20.95 |
翼面積(展開)㎡ | 21.0 | 22.5 | 24.5 |
翼幅(投影)m | 9.74 | 10.08 | 10.52 |
翼幅(展開)m | 12.08 | 12.5 | 13.5 |
アスペクト比(投影) | 5.28 | 5.28 | 5.28 |
アスペクト比(実測) | 6.95 | 6.95 | 6.95 |
機体重量 kg | 3.25 | 3.36 | 3.56 |
飛行重量 kg | 65-85 | 70-90 | 85-110 |
安全規格(EN/LTF) | D | D | D |
価格(税別) | ¥570,000 | ¥570,000 | ¥570,000 |
[製造元]NIVIUK/スペイン
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]http://www.airheart.jp/