
NIVIUK
IKUMA
バックカントリーに出かけよう!
EN-B+に投入されるニューモデルが「イクマ」、その開発テーマは、すばりバックカントリー。ひとつ遠くの山や、ランディングを通り越して先へ、ちょっと離れただけで景色が違ってくる。そんな感動を味わえる翼なのだ。
効果絶大!形状記憶合金ニチノール
イクマは、ニビューク初のEN-Bプラスグライダーだ。名前の由来は希少なダイヤモンド。ちなみにニビュークのグライダーは名前に「K」が入るのがルールで、イクマにもそれが踏襲されている。
乗った感想は、ずばり「オールラウンドプレイヤー」。バランスの良さが光る印象だ。
パッキングされた状態は、軽くコンパクト。やはり時代は軽量だ。広げてみると、前縁がビシッと起き上がっている。これは形状記憶合金ニチノールの超弾性というバネ効果。ライズアップは軽く上がる。これだけ前縁の形状がしっかりしていると、風の流入が早い。弱風でもライズアップしてみたが、軽量とニチノール効果でスムーズに上がってくる。
リアライザーコントロールで微調整も可能
サーマルが渋めの時、激しめの時と、いろいろなコンディションでイクマでフライトしてみた。
渋めのコンディションでは、浅いバンク角で旋回。フラットに回りつつも時々湧いてくるサーマルにグライダーはフワッと反応してくれる。サーマルがスライドしている場面では、バンク角を浅くしてサーチ。するとイクマの適度な反応のおかげで、コアを見つけることができた。
強く細いサーマルではしっかりと体重をハーネスにプレスして、ハイバンクを維持する。アスペクト比5.7の翼は、サーマル内での収まりが良い。一気に上げきることができた。
グライド時はリアライザーコントロール。アクセル使用時、フルリリース時にブレーク操作を行うと、せっかくのスピードが落ちてしまう。そこでリアライザーで微調整を行うようにすると、まるでサーフィンをしているようで気持ちが良くグライドできる。
パワフルでハードなコンディションでも、イクマはとても頼りになる。不意の乱気流で翼端がコラップスしたが、すぐに回復。Cクラスよりも控えめなアスペクト比は、ラフな気流の中で一体感があり扱いやすい。
ビッグイヤーはオーソドックスに2本あるAラインの外側を引きこむ。Aラインが2本しかないため、結構大きく折れ、降下率は十分だ。このとき翼端がばたつくようであれば引きすぎのサイン。少しずつラインを戻し、ばたつかないところを探してみてほしい。
控えめなアスペクトでトータルバランスを重視
全体の印象としては、Cクラスのアーティックのような造りでパフォーマンスを出し、アスペクト比を控えめに設定して扱いやすくしてる。イクマのキャッチコピーは「バックカントリー」。クロスカントリーほど構えなくても、いつものエリアから少し遠出をしてみよう、というメッセージが込められている。
トータルバランスに優れたイクマは、Bクラスからのステップアップだけでなく、Cクラスではちょっと荷が重くなったと感じているパイロットにオススメの一機である。
(REPORT:Atsushi UENO)
SPEC INFORMATION
サイズ | 21 | 23 | 25 | 27 | 29 |
セル数 | 57 | 57 | 57 | 57 | 57 |
翼面積(投影)㎡ | 17.83 | 19.53 | 20.75 | 22.44 | 24.5 |
翼面積(実測)㎡ | 21 | 23 | 24.5 | 26.5 | 29 |
翼幅(投影)m | 8.72 | 9.13 | 9.42 | 9.8 | 10.25 |
翼幅(実測)m | 10.94 | 11.45 | 11.82 | 12.29 | 12.86 |
アスペクト比(投影) | 4.26 | 4.26 | 4.26 | 4.26 | 4.26 |
アスペクト比(実測) | 5.7 | 5.7 | 5.7 | 5.7 | 5.7 |
ライン長 m | 6.67 | 6.98 | 7.20 | 7.49 | 7.83 |
総ライン長 m | 220 | 230 | 238 | 247 | 259 |
機体重量 kg | 4.4 | 4.8 | 5.0 | 5.3 | 5.7 |
飛行重量 kg | 55-75 | 65-85 | 80-100 | 95-115 | 110-130 |
安全規格(EN/LTF) | B+ | B+ | B+ | B+ | B+ |
価格(税別) | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 | ¥520,000 |
[製造元]NIVIUK/スペイン
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]http://www.airheart.jp/