ギア・インプレッション

HOOK5

NIVIUK

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PROGRESSION

ニビュークのスタンダードBクラス機フックは5代目が登場!
初代フックから継承される基本ポリシーは
更なる進歩を遂げた。

安心感のある翼とは

 ニビュークのスタンダードBクラスとして、「操縦を楽しみ飛行を楽しむ」というポリシーを追求してきた。5代目フック5はセル数47、投影アスペクト4を下回る翼となり、見た目にも穏やかなイメージとなりスタンダードBクラスの王道を行くモデルとなっている。
 ライザーはA、A'、B、Cの3列構造で、ラインはそれぞれ2本、1本、3本、2本。色分けされていてわかりやすく扱いやすい。ライザーが太く捻じれにくい、ラインが太く持ちやすい、絡みにくいといった一見何気ないことが、とかく緊張しミスを犯しやすいビギナーパイロットにとってはとてもありがたい心遣いとなる。このような本質をしっかり押さえ、それでいて飛ぶ楽しさを教えてくれるのがフック5なのだ。

心地よいハンドリングで操縦を楽しもう!

 Aライザーと翼端折り用のA'ライザーを持ち、しっかりと荷重をかけるとゆっくりと頭上まで上がってくる。やや手ごたえのあるライズアップだが、あくまで一定の荷重をかけ続けることを意識してさえおけば、何ら難しいことはない。
 翼は非常に堅くどっしりとした感じを受ける。頭上でどっしりと構えているフック5には安心感を持てる。ブレークコードの操作も、重すぎず軽すぎず、それでいて鈍感ということはない。引けば引いただけの量に見合った反応を、早すぎず遅すぎず絶妙のタイミングで返してくれるという感じだ。これも扱いやすい性能指標の一つだろう。

扱いやすさががフライトの集中力を高める

 時折突き上げるようなスティッキーサーマルでも、しっかりとリフトに食い込み、旋回中も翼は頭上を維持しながら効率よく上昇していく。もちろん、ブレークコードをより強く引き込めば深いバンクのかかった旋回も可能だが、旋回内側の翼がしっかりとリフトを掴んでさえいれば穏やかに上昇することができるので、無理なハイバンクターンは不要だ。
 アクセルは比較的軽い。そしてアクセルを踏んでいるときも翼は安定している。アクセルを踏んでいるときはCライザーでコントロールをしていたが、実際はコントロールと言うよりも手を添えていただけで十分だ。アクセル中のスピードは申し分なく、他のCクラス機にも引けを取らない。有効に使えば、間違いなく行動範囲が広がるだろう。
 翼端折りは、翼端折りライザーで簡単にビッグイヤーに入れることができる。また、折った翼がバタつくこともなく、こちらも降下手段として扱いやすい性能を示してくれた。翼端折りを実施する際は、アクセルと併用することをお忘れなく。

お勧めのパイロット像は

 フック5は、スクールを卒業して自立して行くために様々な経験を必要とする発展途上パイロットの2機目にベストな選択肢となる。初級機ほどではないにせよ、それに近い寛容性を持ち合わせながらも、非常に高いパフォーマンスを発揮できる。さらに、操作を学ぶ上での応答性がとてもわかりやすく気持ちが良い。まさに「楽しく飛ぶ」ことを実現できる翼に仕上がっている。
 これまでの伝統をしっかりと引き継ぎながら、常に最新の技術を取り入れて進化したフック5は、まだ見ぬ新しい世界へ飛び出すことを目標とした夢多きパイロットに乗ってもらいたい。フック5でぜひともその目標を実現してほしい。
(REPORT: Koichi Fujino)

SPEC INFORMATION

サイズ 202224262831
セル数 47474747 4747
翼面積(投影)㎡ 17.0618.7620.4722.1723.8826.44
翼面積(展開)㎡ 202224262831
スパン(投影)m 8.248.659.039.49.7610.26
スパン(展開)m 10.4210.7911.2711.7312.1812.81
アスペクト比(投影) 3.98 3.98 3.98 3.98 3.98 3.98
アスペクト比(展開) 5.3 5.3 5.3 5.3 5.3 5.3
飛行重量 kg 55-70 60-80 70-92 82-105 95-120 110-135
機体重量 kg 3.9 4.3 4.64.95.25.5
安全規格 BBBBB B
価格(税別) ¥500,000 ¥500,000 ¥500,000 ¥500,000 ¥500,000 ¥500,000

[製造元]NIVIUK/スペイン
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]https://www.airheart.jp/

2019年6月号掲載)