
GIN GLIDERS
GTO2
X-Alpsのために開発された
軽量&高性能グライダー
ヨーロッパアルプスを徒歩とパラグライダーで縦断するアドベンチャーレース、レッドブル・エックスアルプス。そのためにジングライダーズが送り出したのが、このGTO 2だ。いかなる場所からもテイクオフできるよう軽快なライズアップ特性と容易なハンドリング特性。渋いコンディションでもしのぎ切り、雲底を一気に走るための高速滑空性。そして、ハイクアップで山の頂にアプローチするための軽さ。そのすべてを持ち合わせた、EN-Dクラスの翼だ。
GTO2の特徴
ジングライダーズから発売が開始されたGTO2は、ブーメランエックスアルプスをベースとして、性能面、取り回しのしやすさ、そして軽量化等、あらゆる部分が最適化され完成された。アスペクトレシオ6.99。3ライン・3ライナーコンセプト、そしてポルシェスポーツの軽量素材を使用したEN-D機。そして、ハイク&フライコンペティションでのベストパフォーマンスを視野に入れたグライダーと言える。
Mサイズで4.25kgと、アスペクトレシオ6.99のグライダーにしては、確かに軽い。カレラやブーメランエックスアルプスと同様のドルフィンノーズは、張力の強いプラスチックロッドでしっかりと形が保たれている。
ライザーは12mm幅。素材はCOUSIN Aramid and Polyesterだが、さらに翼の軽量を求める方には、オプションでプーリーを使用しない超軽量ライザーが用意されている。
キャノピーは4セルダイアゴナルと3セルダイアゴナルのコンビネーションで、セル数は65セルとコンパクトに仕上がっている。
フライトインプレッション
中心のライザーを2本握ってライズアップするのが確実だが、程よい風が吹いているときは、ライザーを持たなくてもライズアップ可能なぐらいなので、Aライザーを引き過ぎないようにしたい。強風下ではライザーを握る必要はなく、ブレークコードで翼端が上がらないように押さえておき、ブレークコードを開放しながら体でテンションを与えてやるだけでライズアップするのが良いだろう。
テイクオフ直後から厳しいサーマルにヒットしたが、4分の1ブレークした時の翼のホールド感は、高アスペクトレシオにもかかわらず、ジンらしい安心感がある。サーマルへのロールインはバンクのかかりが良く、スムーズで好ましい。バンクコントロールの反応はダイレクト。バンクをかけた時の遠心力を保ちながらハイバンクで効率よく上昇でき、ハイスペックな翼にしては珍しく旋回性はとても良い。
アクセレーターの踏み出しは軽く、途中からキックダウンシステムが効き始めると、踏み込みは重くなる。キックダウンが効くところでのクルージングがベストグライドを示すように設定されているようだ。気流が乱れたリフト帯でも翼が乱れを吸収してくれる感じで安心感がある。
サマリー
GTO2はアスペクトレシオ6.99、ハイパフォーマンスEN-Dクラスのグライダーとは思えない、安定感と操作性を両立させた素晴らしいグライダーである。軽量素材を使用しているからか翼自体はフレキシブルで、気流の乱れを程よく吸収してくれる。気軽にハイパフォーマンスを味わいたい、熟練されたXCパイロットが望むグライダーと言えるだろう。
(REPORT: Ayumu MIYATA)
SPEC INFORMATION
サイズ | XS | S | M | L |
セル数 | ― | ― | ― | ― |
翼面積(投影)㎡ | 18.33 | 19.56 | 20.50 | 21.63 |
翼面積(実測)㎡ | 21.46 | 22.90 | 24.00 | 25.32 |
スパン(投影)m | ― | 10.17 | 10.42 | 10.70 |
スパン(実測)m | ― | 12.65 | 12.95 | 13.30 |
アスペクト比(投影) | 5.3 | 5.3 | 5.3 | 5.3 |
アスペクト比(実測) | 6.99 | 6.99 | 6.99 | 6.99 |
飛行重量 kg | (70-85) | 80-95 | 90-105 | 100-115 |
機体重量 kg | (4.0) | 4.1 | 4.25 | 4.4 |
安全規格(LTF/EN) | (D) | D | D | C |
価格(税別) | ¥560,000 | ¥560,000 | ¥560,000 | ¥560,000 |
[製造元]GIN GLIDERS/韓国
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp/