
GIN GLIDERS
ATLAS
これがEPTエアフォイル効果!
高い安定性を誇るイージーEN-Bグライダー
2013年のコンペシーンで話題独占中のBoomerang9。その圧倒的な強さを誇る滑空性能を実現させたのが、GIN GLIDERSの新しいテクノロジー、EPTエアフォイルだ。ATLASは、このEPTエアフォイルを用いたモデルとしてBoomerang9と同時に開発が進められたイージーEN-Bグライダーだ。
EPTエアフォイル
ちょっと大きめのエアインテークには、曲がっても形状が保たれるポリマーロッドが施されている。2本のロッドが交差しているところでプロファイルにギャップがあり、この形状がEPT(Equalized Pressure Technology)の特徴だ。
軽くライズアップをしてみるとスムーズにスパン方向に平均的に短時間でキャノピー内に空気が充填され、長いスパンを持ちながらも立ち上げやすいブーメラン9と同様のEPTの効果が認められた。
実際に冬のタフな北西風での飛行でも、キャノピー内の空気がフッと抜けるようないやな感じはまったくなかった。「空気の充填がスムーズ」、「飛んでいても空気が抜けない」、これらがパラグライダーという骨組みのない構造で安定した飛行を得るための条件だ。EPTテクノロジーは、パラグライダー飛行での問題点を解消する画期的なエアフォイルなのかもしれない。
フライトインプレッション
ライズアップは簡単で、ライザーを強く引きすぎてもエアインテークが潰れて上がってくることはなく、インフレーションでのミスはないと言っても良いだろう。強風下では、スプリットAライザーの内側だけを使用するのがお薦めだ。
ブレークストロークはMサイズで80cm以上あり、深く引き込んでもEPT効果で翼の形状がしっかりと保たれる。ライズアップはブレークコードのグリップに手首を通して行なうことで、長いストロークを生かし感触の良いグランドハンドリングができる。
旋回をするときは、少しブレークコードを短く持った方が良い感触だった。サーマル内での旋回はグリップの位置をカラビナ付近にとどめておき、外側のブレークコードでバンク維持すると非常に効率が良い。バンクが掛かりすぎず小さい半径で回る理想的な特性をもち、とてもサーマルに留まりやすいタイプである。
ランディング間近でのフレアー操作でも、思い切って深く引くことをお薦めする。試しにパイロットが高く上がりすぎるようなフレアー操作をやってみたが、その状態を維持していれば大きな衝撃を受けることなくタッチダウンできた。また、ハーフブレークで低速でのアプローチからのフレアー操作を試してみても、思い切ってブレークを引ききることでフワッと接地することができた。
サマリー
アトラスは、イージーでいざというときにとても安心感のあるグライダーである。リアルなコンディションの中での飛行を、翼の清流効果を失わないEPT特性で安心して楽しめる。
また、サーマルの中で上昇の強いところに吸い込まれるように入っていき、高い上昇率を示すのもEPTによる特性。雲底下での安定した高速飛行は、実際以上のパフォーマンスを感じ取ることができる。長距離フライトを安心して楽しみたいパイロットが十分満足できるようなパフォーマンスを示すことだろう。
(REPORT: Kaoru OGISAWA)
SPEC INFORMATION
サイズ | XS | S | M | L | XL |
セル数 | 47 | 47 | 47 | 47 | 47 |
翼面積(投影)㎡ | 19.9 | 21.67 | 23.51 | 25.43 | 27.42 |
翼面積(実測)㎡ | 23.09 | 25.14 | 27.28 | 29.51 | 31.82 |
翼幅(投影)m | 8.76 | 9.14 | 9.52 | 9.90 | 10.28 |
翼幅(実測)m | 10.96 | 11.43 | 11.91 | 12.38 | 12.87 |
アスペクト比(投影) | 3.86 | 3.86 | 3.86 | 3.86 | 3.86 |
アスペクト比(実測) | 5.21 | 5.21 | 5.21 | 5.21 | 5.21 |
機体重量 kg | 5.2 | 5.6 | 5.9 | 6.3 | 6.7 |
飛行重量 kg | 65-85 | 75-95 | 85-105 | 95-115 | 105-125 |
安全規格(EN) | B | B | B | B | B |
価格(税込) | ¥451,500 | ¥451,500 | ¥451,500 | ¥451,500 | ¥451,500 |
[製造元]GIN GLIDERS/韓国
[輸入・販売元](有)アエロタクト
[URL]http://www.aerotact.co.jp/