ギア・インプレッション

FUSION

FLOW

FUSION

2ライナーのパフォーマンスを
EN-Cクラスで!

世界レベルのコンペティションシーンに挑み続けるフロー
コンペティションモデルの開発ノウハウを活かし、
2ライナーモデルに通じるフィーリングと性能を
EN-Cクラスに落とし込み、
フュージョン【融合】が完成した。

Flow(フロー)について

 フローは若いデザイナー"フィリップ・レゼンデ"自身が創立し、2016年オーストラリア・シドニーに生まれた新しいブランドだ。創立直後にフィリップ自身もパイロットとしてDクラス・2ライナーモデル『XCレーサー』をコンペシーンにデビューさせ、世界各地で好成績を残し、フローをメジャーブランドに押し上げた。現役のコンペパイロットがデザイナーとなっている、今では数少ないブランドと言える。
 ラインアップはエース(EN-A)、コスモス(EN-B)、フリーダム(EN-B)、XCレーサー(EN-D)、スペクトラ(CCC)、そしてタンデム機のコスモス(EN-B)をリリースしている。このフュージョンがEN-C認証を得たことで、すべてのクラスが揃うラインアップが完成した。

ハイブリッド2-3ライナー

 ラインレイアウトとライザーシステムは非常に独創的だ。ライザーへ繋がるAメインラインは3本だが、Bメインラインは2本(3ライナーの場合、Bメインラインは3〜4本が一般的)しかなく、Cメインラインは再び3本になっている。Bライザーは翼中央寄りの2本のメインラインだけをサポートしている。さらにAメインライン外側は、スタビラインとBメインライン外側にあたる部分をひとつにまとめている。究極のライン削減で、空気抵抗を減らす工夫が徹底されている。
 12mm幅のライザー長は50cmだが、Bライザーだけは8cm他のライザーより長い。Bストールはこの独特のラインレイアウトのため推奨しておらず、そもそも独立したBライザー自体が存在しない。Cライザーにはリアライザーステアリングのための木製グリップがあり、リアライザーステアリングの効果を高めるために、Bラインが稼働する適切な長さを導き出したと言う。13cmのストロークがあるアクセルには大径ロンスタン・ボールベアリングプーリーが作用されており、軽く踏めるよう工夫されている。

スピードとコントロール性

 ライズアップはAライザーのラピットリング付近を握って、やや優しめに引き込むように行うとスムース。フライトは実にスピーディーだ。Mサイズ(80-103kg)をテイクオフウェイト92kgでフライトしてみたが、トリム速度39キロ程度、フルアクセルでは最高速50キロをゆうに超える。トリム速度がほぼ最良滑空比となる。フルアクセルまで踏み込んでも、翼の不安定さとリーディンエッジ周辺の変形は全くおこらない。
 ブレークコードの操作は適度に手応えがあり翼の動き・テンションを感じやすく、長時間のフライトでも苦になることはない。6.35(投影4.85)という抑え気味のアスペクト比のためか、タイトなターンでももたつくことなくコントロールしやすい。

対象パイロット

 フュージョンはXCパイロットにとってパワフルに飛んでくれ、その高性能と高い完成度に満足する翼となるだろう。パーソナルベストを目指すXCパイロットにとってアクセルの使用は必須で、アクセルを踏み込んでいるときの信頼性が高く、長時間のフライトでも精神的プレッシャーが少なくなりフライトに集中できる。
 将来的にCCCクラスの2ライナーモデルへのステップアップを目指すパイロットにとっても、フュージョンは信頼できるパートナーとなるだろう。

(REPORT:Satoshi MEGURO)

SPEC INFORMATION

サイズ S M MLL
セル数 68 68 68 68
翼面積(投影)㎡ 19.56 20.89 22.47 24.30
翼面積(展開)㎡ 22.95 24.45 26.3 28.4
スパン(投影)m 9.73 10.06 10.43 10.89
スパン(展開)m 12.07 12.48 12.94 13.50
アスペクト比(投影) 4.864.864.864.86
アスペクト比(展開) 6.356.356.356.35
機体重量 kg 4.65 4.95
飛行重量 kg 72-92 80-103 92-115107-128
安全規格(EN/LTF) C C C C
価格(税別) ¥548,000 ¥548,000 ¥548,000 ¥548,000

[製造元]FLOW/オーストラリア
[輸入・販売元]ヘリグライド(株)
[URL]http://www.heliglide.com

2019年12月号掲載)