
APCO
KARMA SPORT
フリーフライトもモーターもおまかせ!
扱いやすさが進化したインターミディエイト・グライダー
人気のLTF/DHV1クラスモデル「カーマ」に、ニューモデル「カーマスポーツ」が登場した。オールラウンドグライダーとしてさらに魅力的になったスペックに注目だ。
より扱いやすく ―カーマからの変化―
カーマスポーツはEN-Bを取得したインターミディエイトクラスのグライダーだ。全ての場面で扱いやすく、リラックスしてフライトを楽しめることを目標として開発された。基本的な翼形は現行モデルのカーマと共通とし、性能とハンドリング特性の向上を図ったものだ。
主な変更点として、リーディングエッジ廻りのデザインと、キャノピー素材を最新のものに変更したことが挙げられる。またリブ・パネル形状の微調整とライン長の調整も行われている。
カーマスポーツはパラモーターとのマッチングも良い。従来型のカーマもパラモーター用として評価が高かったが、カーマスポーツとなって、さらに扱いやすくなった。カーマスポーツのパラモーターバージョンは、単にフリーフライト用グライダーにトリムライザーを付けただけではない。フリーフライトにも、モーターフライトにもベストの状態で対応する、真のオールラウンドグライダーと言えるだろう。
マイラー廃止と素材変更で軽量化を実現
従来のアプコ製品とは異なる最も大きな特徴は、リーディングエッジを補強するマイラークロスを廃止したことだ。リーディングエッジを整形するためのマイラークロスは、重く、またその素材によっては耐久性が足りないため、収納時にマイラー部分を強く折らないように要求するメーカーもあった。アプコ社はこの問題に対して、マイラー補強を廃止し、代わりにプラスチックバテンによりリーディングエッジを整形したのだ。バテンはマイラークロスよりも軽く、またより広い範囲を整形することができるため、軽量化と性能向上を両立することができた。
キャノピー素材も更新された。最新のGELVENOR社製ナイロンクロスは、パラグライダー用途として従来製品と同等の耐久性を持ちながら軽量化を図ったものだ。もちろんPU/シリコンダブルコーティングは踏襲されていて、3年間/250時間のエア漏れに対するメーカー保証も付いている。
取り回し・ハンドリング
立ち上げの特性は大幅に向上した。これは主に軽量化が貢献していると思う。無風時でも軽いアクションで空気をはらみ、スムーズに立ち上がる。これは、平地から離陸するモーターフライトにおいても大きなメリットになる。弱風・無風時のテイクオフに苦労することもなくなるだろう。
フライトにおけるハンドリングについては、ブレークコードの引き代と旋回のフィーリングに若干の変更が見られる。ブレークコードの引きしろ自体は55cm以上あり、従来のカーマと変わらないが、通常のフライトに多用する、引き始めからストロークの半ばあたりにおける反応が良くなった。このあたりの味付けが「スポーツ」と名付ける所以だろうか。インターミディエイトクラスのグライダーではあるが、ベテランパイロットが乗ってもけっして退屈なグライダーではないのだ。
(REPORT:Yoshiaki Nakagawa)
SPEC INFORMATION
サイズ | S | M |
セル数 | 39 | 41 |
翼面積(投影)㎡ | 23.65 | 25.5 |
翼面積(実測)㎡ | 26.5 | 28.5 |
スパン(投影)m | 9.15 | 9.85 |
スパン(実測)m | 14.19 | 14.64 |
アスペクト比(投影) | 3.5 | 3.8 |
アスペクト比(実測) | 4.9 | 5.1 |
機体重量 kg | 5.4 | 5.7 |
飛行重量 kg | 60-90 | 80-110 |
ルートコード m | 2.84 | |
ティップコード m | 0.48 | 0.48 |
Bライン長 m | 7.7 | 8.2 |
ライン全長 m | 412 | 448 |
安全規格(EN) | B | B |
価格(税込) | ¥352,000 | ¥358,000 |
[製造元]APCO Aviation/イスラエル
[輸入・販売元](株)ラ・ムエッティ
[URL]http://www.sky-sports.net/