フライヤーのためのパラワールド新車情報

series166

スバル/レガシィアウトバック

SUBARU LEGACY OUTBACK

スバル/レガシィアウトバッククロスオーバーSUVの王道を行く!

 2014年10月に登場した5代目のレガシィアウトバックは、ワゴンボディ(ツーリングワゴン)の車高を上げたクロスオーバーSUVだ。スバルのアイコンになっている水平対向エンジンと四輪駆動がもたらす高い走行性能は海外で大人気だ。アウトバックはもともと海外モデルの名称だが、国内ではグランドワゴン(初代1995年)→ランカスター(2代目1997年)→アウトバック(3代目2003年)、そして先代モデルでレガシィアウトバック(4代目2009年)と目まぐるしく変わってきた。
 往年のスキーヤーにとってレガシィツーリングワゴンは特別の存在だ。4WDが生み出す雪道での強さ、水平対向エンジンがもたらす走りの楽しさ、そして自慢のスキー道具を積み込める広いカーゴスペース…彼らは愛車を駆って週末をスキー場で過ごした。1995年にグランドワゴンが登場すると主役は徐々に変わっていったが、スバルは国内の熱いファンに応えるように5ナンバーにこだわり続けた。
 時代は流れ4WDの普及やSUVの充実、ワンボックス人気の高まりを受けワゴン人気は衰退していく。かくてスバルは主戦場の北米で戦う道を選び、4代目から3ナンバーボディを採用して大型化。それを受け人気が爆発、フォレスターと共にスバル大躍進の原動力になったことは決断の正しさを証明している。

前方視認性を向上し、快適性や静寂性を高め広い視野を確保したコクピット。リミテッドモードや警告内容で自動的に色が変わるメーターリング照明を装備。

充実装備で安全な運転をサポート

 完全に北米マーケットに照準を定めた5代目は、ボディサイズをボリュームアップしてアメリカ人好みの大きなグリルも採用した。唯一無二の水平対向エンジンがもたらす究極の走りに加え、高級感を増したインテリアや559リットルの大容量カーゴルームとさらなる磨きをかけてきた。グレードは標準とリミテッドの2種類とシンプルで、改良されたレギュラーガソリン仕様の2.5リットルエンジン搭載車のみ。グレードの差は18インチタイヤ、本革シート、リアパワーゲートなどで差額は27万円と悩ましいところだ。
 バージョン3に進化したアイサイトは標準装備で「プリクラッシュブレーキ」「全車速追従機能付クルーズコントロール」「アクティブレーンキープ」「AT誤発進抑制制御」「AT誤後進抑制制御」のほか、ふらつきや車線逸脱の場合に機能する「警報機能」などが安全な運転を支援する。
 4代目の3.6L水平対向6気筒エンジンの設定(北米仕様には3.6R Limitedを設定する)がないのは、フラッグシップモデルとしては少々寂しい気もするが、国内の現状を考慮すれば至極当然の判断だろう。

ツーリングワゴン製造終了でレガシィは再スタート

 5代目レガシィはひとつの分岐点にもなった。セダンのB4とSUVのアウトバックに絞り込み、ツーリングワゴンは廃止された。レガシィの代名詞だったツーリングワゴンは、約25年の歴史に静かに幕を下ろすことになった。
 それでは今までのツーリングワゴンのファンはどこに行くのか? 車格を考えればフォレスターでもインプレッサ/XVでもない。スバルはそのギャップを埋めるべく、ダウンサイジングターボを搭載する国内専用モデル・レヴォーグを投入した。生粋のスポーツワゴンとしてレガシィツーリングワゴンのポジションを担いつつ、ボルボV40などの並み居るライバルに真っ向勝負を挑む。北米に主ターゲットを定め、SUVのリーダーとして進化し続ける道を選んだレガシィアウトバック…個人的にはかなり気になる存在だ。

DATA

●車体
全長×全幅×全高(mm) 4815×1840×1605ホイールベース(mm) 2745
車両重量(kg) 1580乗車定員(人) 6
●エンジン
型式水平対向4気筒排気量(cc) 2498
最高出力(kW[PS]/rpm)129[175]/5800最大トルク(N-.m[kg-m]/rpm)235[24.0]/4000
JC08モード燃費消費率(km/l)14.6駆動方式AWD

■車両本体価格帯(税込):¥3,402,000(¥3,132,000~3,402,000)
■お客様相談室 フリーダイヤル0120-052-215
■URL: http://www.subaru.jp/legacy/outback/