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トヨタ/ランドクルーザープラドTZ
TOYOTA LANDCRUISER PRADO TZ
60年の歴史がすべてを物語る
かつての4WD 全盛時代には、ランドク
ルーザー(トヨタ)、サファリ(ニッサン)、パジェロ(ミツビシ)、ビッグホーン(いすゞ)などが街中に溢れていた。時代は流れミニバンからハイブリッドに流行が移り、本格的な四輪駆動車はSUV のカテゴリーに押し込められて日陰の存在になってしまった。
そんな中、圧倒的な存在感を放ち続けているのがランドクルーザーだ。初代ランドクルーザーが登場したのは1954年。官公庁向けに開発されたトヨタBJ を、名称変更して量販体制を整えたものだ。以来60年、ランドクルーザーは「信頼性」「耐久性」「走破性」の代名詞で、常にそれらを追い続ける開発スタイルは全く変わっていない。
ひとくちにランドクルーザーと言うが、乗り心地を向上させステーションワゴンとして1967年に独立したランドクルーザー、ヘビーデューティ路線を受け継ぎ国内販売が2004年に終了した現在でも海外で大活躍しているランドクルーザー70シリーズ、そして70シリーズをベースに独自の進化を遂げたライトバージョンのランドクルーザープラドの3系統が存在する。
穏やかな日本の中で、ランドクルーザーが持つパフォーマンスを発揮する機会はほとんどないが、海外には必要とする環境が豊富にある。中東の砂漠を横断し、アフリカの奥地を突き進み、オーストラリアの不毛の大地を疾走する。安全に確実に目的地に辿り着くために、過酷になればなるほどランドクルーザーは本来の力を発揮し、それ故に強い信頼を得てきた。

買うならTZがお薦め!
2009年に登場した150系ランドクルーザープラドが、2013年9月にマイナーチェンジを受けた。大型のフロントグリルを採用し、ヘッドライトのデザインが大きく変更した。さらに内装の変更、撥水機能付のUVカットガラスの採用、マルチインフォメーションディスプレイ、走行性能の向上などが盛り込まれている。
国内ではロングボディだけの設定になったが、海外では2ドアのショートボディも販売。グレードはV6 4.0リットルのTZとTZG
は5AT で7人乗りの設定、直42.7リットル のTXとTX L パッケージには4ATで7人乗りに加え5人乗りの設定がある。
TZ には乗り心地と優れた操縦安定性を高次元で両立するKDSS(キネティック ダイナミック サスペンション システム)が標準装備で、TZ-Gにはさらにリア電子制御エアサスペンションやクリアランスソナーなどが標準装備になる。さらにプリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロールはTZ-Gのみのメーカーオプションになる。プラドが目指すすべてを手に入れたいなら(価格は別にして)TZ 以上の選択肢になるだろうが、個人的にはTX の5人乗りがとっても魅力的に思える。
プラドの走破性を改めて認識
去る2月15~16日、福島県の星野リゾート アルツ磐梯スキー場で「PRADO LIFT」というイベントがあった。リフトの代わりにランドクルーザー プラドがスキーヤーを運び、ゲレンデ内に作ったモーグルやスラロームなどの特設コースをプロドライバーが
操るプラドに同乗できるというものだ。
前日の14日に取材でお邪魔したが、除雪前のフカフカ雪が積もった林間コースを4輪に滑り止めを装着したプラドがスイスイと登り、特設コースではボディを大きく傾けてこぶやギャップを乗り越えていく。このコースを特別に運転させてもらったが、どんな場所でも躊躇なく走れる、プラドが持つ
高い走破性と信頼性を実感。やはり本物は
違う。いいなぁ~といい夢を見させて頂き、
感動的な体験になった。
DATA
●車体 | |||
---|---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4760×1885×1850 | ホイールベース(mm) | 2790 |
車両重量(kg) | 2170 | 乗車定員(人) | 7 |
●エンジン | |||
型式 | V型6気筒DOHC | 排気量(cc) | 3955 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 203[276]/5600 | 最大トルク(N-.m[kg-m]/rpm) | 380[38.8]/4400 |
JC08モード燃費消費率(km/l) | 7.9 | 駆動方式 | 4WD |
■車両本体価格帯(税込):¥4,047,619 (¥3,028,571~4,666,667)
■お客様相談センター 0800-700-7700
■URL: http://toyota.jp/landcruiserprado/