ギア・インプレッション

P-44

PARATECH

P-44

新技術・PAF2によるエアインテーク革命!

世界中に根強いファンを抱えるパラテックが、この春からエアハートコーポレーションの取り扱いとなり、国内マーケットに再登場した。今回紹介するのは、発売から1年経たずして早くもベストセラーとなっているDHV1-2クラスのP-44だ。

パラテック社の自信作

パラテック社は、1988年以来パラグライダーの開発と製造をしてきた、歴史あるブランドだ。
航空宇宙関係の研究をしていたウエ=ボルンホルツが99年からデザインを担当している。ボルンホルツは同じカテゴリーでも大きいアスペクト比のグライダーを作ることで知られていて、彼がデザインを担当して以来、特にここ数年、世界中のパイロットから高い評価を獲得している。
今回紹介する、DHV1-2クラスの「P-44」は、高い完成度で同社の販売を一気に押し上げたベストセラーモデルだ。

PAF2の効果

P-44のエアインテークは、とにかく目立つ。数セルごとに一段高くエアインテークがあるのだ。これはパーマネントエアフローシステム2(PAF2)で、高さの違うエアインテークを配置したもの。これにより、ピッチ角の変化にグライダーがより対応できるようになるのだ。特にピッチが下がった時、上段のエアインテークからの空気の入り込みによりラム圧が確保でき、フロントコラップスの予防やピッチ安定に貢献してくれる。
セル数は56で、DHV1-2クラスでは多い。これにより翼の剛性が高くなり、翼のパフォーマンス、自立安定性も期待できそうだ。一般的にセル数が多いと重量が増し、また畳んだときにかさ張るという欠点があるが、ポルシェマリーンのスカイテック生地を採用したことでこの点をクリアしている。

安定した乗り心地

ライズアップにも、ポルシェマリーンの軽量生地の効果が出ていて、軽い立ち上げ特性となってる。エアーの入り込みも良く、それでいてテンションも比較的あり、軽すぎるということもない。一定の速度で上がってくる。頭上での安定感もあり、頭上安定チェックも楽に行なえる。
ブレークテンションは、はっきりしているためテイクオフ時の微妙な操作は分かりやすく、加速もスムーズだ。
ピッチングはしっかりとしたブレークテンションがあり、ストロークも深い。 ローリングをしてみると、適度なブレークテンションのため挙動が分かりやすく、きれいにコーディネートできる。
直進性は良く安定していて、比較的荒れた空域でも安心感があるだろう。
旋回の入りは良く、ストレスは感じない。ブレークテンションがあるため、ストロークをしっかり使うことができる。この感覚を言葉にするなら、「引けば引いた分曲がる」といった感じだろうか。このため、センタリング中も安定した操作性で快適に上昇できる。P-44のこのようなストレスの少ない旋回性は、パイロットが適切な状況判断をするのを助けてくれそうだ。

(REPORT/Atsushi UENO)

SPEC INFORMATION

サイズ XS SM ML L
セル数 56 56 56 56
翼面積(投影)㎡ 20.18 21.90 23.62 25.51
翼面積(実測) 23.50 25.50 27.50 29.70
翼幅(投影)m
翼幅(実測)m 11.27 11.74 12.19 12.67
アスペクト比(投影)
アスペクト比(実測) 5.4 5.4 5.4 5.4
ライン弦長 m
機体重量 kg 5.5 5.9 6.4 6.8
飛行重量 kg 60-80 75-100 85-110 105-130
沈下率
速度(MIN/TRIM/MAX)km/h 21/38/49 21/38/49 21/38/49 21/38/49
L/D
安全規格(DHV/AFNOR) 1-2/― 1-2/― 1-2/― 1-2/―
価格(税込) ¥509,250 ¥509,250 ¥509,250 ¥519,250

[製造元]PARATECH/スイス
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]http://www.airheart.jp/

(2007年6月号掲載)