ギア・インプレッション

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OZONE

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“スポーツ性”をトコトン追求した
性能重視のDHV1-2グライダー

DHV1-2グライダーを一挙に3機リリースして、注目を集めたオゾン。その真意はどこにあるのか?この「ラッシュ」を通して、オゾンの目指すところが見えてくる…

ラッシュのコンセプト

ラッシュのコンセプトは、非常にわかりやすい。DHV1-2の安全性を確保しつつ、スポーツ性、最高性能を求めたモデルであること。その結果、1-2クラスでありながら、P証以上に対象を限定しているのも特徴だ。明確なコンセプトでターゲットを絞り込むことで、よりユーザーに対して的確な商品を提供できるというのがオゾンの考えであるといえる。
同時に発売されたBUZZ(バズ)とのスペックの違いは、アスペクトが少し高くなりセル数が多くなったことと体重レンジが異なることだ。ただ、DHV1-2の安全性を確保するためにそれほどのハイアスペクトではない。

ライズアップ&フライト

ライズアップはバズに比べると30度くらいまでは少し重い気がするが、特に難しい感じではない。DHV2のヴァルカンは、翼がやや先行する傾向にあるがラッシュのほうがやはりマイルドに仕上げられている。
巡航は約36〜37km/h。飛行重量の真ん中で乗ればあと1〜2km/hプラスされると考えられるのでトリム速度は速めといえる。
乗り始めてすぐの印象は、意外とどっしりしているという感じ。過激なセッティングだとばかり思っていたがそうでもない。これは、ヨーの動きが思ったほどでないのと、ピッチの動きがゆっくりだからだ(今回は軽めで乗っているのでそう感じるのかもしれない。)
ブレークは引き始めからある程度の手ごたえを持たせている。ブレークを引いた直後のロールの入りは比較的ゆっくりでバンクのコントロールはやさしい。一気に引き込んだ場合でも、外翼のコントロールをせずとも翼は不安定になり難くDHV1-2の安全性を感じることができた。
旋回中、まったく外翼をコントロールしないとたまに翼端折りをしたとき程度の潰れが起きることがあったが、無視して内側を引き続けていると何事もなかったようにきれいな旋回をすることができた。このあたりは、DHV1-2ならではの芸当だろう。
アクセルは、ダブルプーリーのため軽い。プーリー間の距離は約15cmでやや長めだ。アクセルは実用性を考えたもので、全ストロークをしっかり使える。アクセル使用中も、ピッチが安定しており不安が少ない。スパイラルは、引き始めをゆっくりと行えば加速度的にGが増していく感じはなく、コントロールはし易い。
普通に飛んでいるときは、まず大きな潰れが起きるような不安定さは感じられなかったが片翼潰しも行った。90度から120度くらいの間に穏やかに回復。まったく問題なしだった。

総合評価

世界的にDHV1-2が主流になりつつあるが、その中でも性能を求めたい、アクティブにフライトしたいといったパイロットにぴったりのグライダーだ。翼がしっかりと空気を切るように滑る様子は、カテゴリーを越えており、少し前のDHV2のグライダーよりも性能は上ではないかとも思えるぐらいだ。
パイロットのエラーに対しても寛大で、それほどシビアな状況にはなりにくい翼だと思えた。リスクを負わずに高性能を楽しみたいという欲張りな願望を、ラッシュが叶えてくれそうだ。フライトしてみて技術の進歩を感じずにはいられなかった。

(REPORT:Hajime Miyabi)

SPEC INFORMATION

サイズ XS S M L XL
セル数 46 46 46 46 46
翼面積(投影)㎡ 19.3 21.2 23 25.1 27.6
翼面積(実測)㎡ 22.4 24.6 26.7 29.2 32
翼幅(実測)m 10.75 11.27 11.74 12.28 12.85
アスペクト比(投影) 3.7 3.7 3.7 3.7 3.7
アスペクト比(実測) 5.2 5.2 5.2 5.2 5.2
飛行重量 kg 70-90 85-105 80-100 100-120 115-135
安全規格(DHV) 1-2 1-2 1-2 1-2 1-2
価格(税込) ¥441,000 ¥441,000 ¥441,000 ¥441,000 ¥451,500

[製造元]OZONE/フランス
[輸入・販売元]ファルホークインターナショナル(有)
[URL]http://www.falhawk.co.jp/

(2005年4月号掲載)