ギア・インプレッション

ASPEN

GRADIENT

ASPEN

ハンドリングにこだわったインターミディエート機

アスペンのパフォーマンスはこのクラスでもトップレベル。アヴァックスRS譲りの性能を発揮し、新たな可能性を見ることができる。サンデーフライヤーはもちろん、コンペやクロカンに取り組むアクティブにフライトするパイロットには強力な武器になることは間違いない。

オニキスとブリスの中間に位置するグライダー

オニキスとブリスの中間に位置するグライダーとして開発されたアスペン。実測5.58、投影4.5のハイアスペクトで、驚くほど綺麗な翼形を実現している。ライン本数は少なく、色分けもされておりチェックが容易。またキャノピー、アッパーライン、ライザーを始め、部分部分に求められる強度に応じて異なる素材を組み合わせており、耐久性は抜群で非常に軽く仕上がっている。

乗り手を楽しませてくれるセッティング

ライズアップは軽く、上がってくる速さも一定。わずかのブレーキングで素直に頭上で安定する。修正動作もハイアスペクトグライダーにありがちな翼端が絞られてしまう難しさがないので、テイクオフでの失敗も少なくなるだろう。テイクオフに移行する過程でも、ブレーキングをリリースすることにより穏やかにスタートしていき、非常に扱いやすい性質に仕上がっている。また、徐々に荷重をかけることでスムーズに加速していくことができる。
グラディエントのグライダー全てに言えることだが、旋回性に非常にこだわったトリミングが施されている。アヴァックスRSからブライトまでそれぞれのカテゴリーによる特性の違いはあるものの、基本的に軽快で乗り手を楽しくさせてくれるようセッティングがされている。特にこのアスペンは少しのウェイトシフトとブレーク操作でシャープなターンが可能だ。
ロールとピッチの安定性も抜群で、よりアクティブにサーマルを楽しみたい方やコンペシーンでも、そのパフォーマンスは強力な武器になるだろう。サーマルに入ったときにはノーズアップすることなく、スムーズにターンに移行できるのだ。
また、翼端部分を素早く引かなければならないようなセッティングがされていないため、バンクはそれほど大きくない。比較的フラットなターン特性は大きな横Gを感じることなくタイトなターンを可能にしてくれる。それは自然にサーマルのコアへと食い込んで行くような感覚だ。サーマル内でのバンクのキープもしやすく、ほど良い自立安定を持っていると感じられた。また、ブレーク操作でバンクとスピードのコントロールも行いやすいことが、ターンを維持させやすいことにも繋がっている。
低速特性も十分なものを持っているので、ランディング間近でのスピードコントロールにも余裕を持って対処できるだろう。
翼端折りは、軽い力でラインを引き込むことができた。回復はゆっくりなので戻ったときの挙動は穏やかだ。翼端折りから緩やかに回復し、翼端が残ってしまった時、軽いポンピングで開くように作られている。大きくゆっくりポンピングすればグライダーを揺らすことなくオープンできるのだ。この翼端折りからの回復の緩やかさは失速に入ってしまうというミスを極力排除した特性だと考えられる。
アクセルは比較的軽く設定されている。標準的なストロークで適度な重量変化とともに素晴らしい加速感を味わうことができる。
アスペンの開発時には、エアロフォイル、ラインの取りつけ位置や長さの異なる8つのプロトタイプが作られ、テストが行なわれた。そして最終的にこのキャノピーの形とエアーインテークにたどり着いたのである。テストパイロットはもとより、多くのレクリエーションパイロットからの要望やフィードバックが、このグライダーをより完全なものへと改良させたのだ。

(TEXT/MITSUHARU KOGA)

SPEC INFORMATION

サイズ 24 26 28 30
セル数 50 50 50 50
翼面積(投影)㎡ 21.26 23.36 25.40 28.00
翼面積(実測)㎡ 24.00 26.34 28.65 31.60
翼幅(投影)m 9.78 10.25 10.69 11.22
翼幅(実測)m 11.57 12.12 12.64 13.27
アスペクト比(投影) 4.5 4.5 4.5 4.5
アスペクト比(実測) 5.58 5.58 5.58 5.58
機体重量 kg 5.5 5.8 6.2
飛行重量 kg 70-85 80-105 90-120 100-135
速度(MIN/MAX/TRIM)km/h
沈下率
L/D
安全規格(DHV/AFNOR) 2/― 2/― 2/― 2/―
価格(税込) ¥451,500 ¥456,750 ¥462,000 ¥467,250

[製造元]GRADIENT/チェコ
[輸入・販売元](有)エアハートコーポレーション
[URL]http://www.airheart.jp/

(2003年4月号掲載)